2022 Fiscal Year Annual Research Report
染色体工学的アプローチによるクラインフェルター症候群の原因遺伝子同定
Project/Area Number |
22K09472
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
西川 結梨 鳥取大学, 医学部, プロジェクト研究員 (40940929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香月 康宏 鳥取大学, 医学部, 教授 (90403401)
武中 篤 鳥取大学, 医学部, 教授 (50368669)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | クラインフェルター症候群 / KS-ES細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
クラインフェルター症候群(KS)は、過剰X染色体を持つ男性(47, XXY)が発症するクラインフェルター症候群であり、非閉塞性無精子症から不妊を呈する。KSにおける研究はこれまで主として患者由来の検体を解析することで進められてきた。患者検体の網羅的発現解析を行うことで原因遺伝子の特定が試みられてきたが、具体的な進展が得られていないのが現状である。患者の環境因子や遺伝的背景の違いによる個体差の影響が存在することから、均一な集団による実験系が必要とされている。 本研究の目的は、マウスモデルを用いてクラインフェルター症候群(KS)の不妊に関わる遺伝子を同定し、その発症メカニズム解明を目指すことである。 本年度は基盤となるKS-ES細胞を作製するために、染色体工学的手法の1つである微小核細胞融合法を用いて、マウスXX-ES細胞にマウスY染色体の導入を行った。2回の融合実験の結果、17クローンの薬剤耐性クローンを獲得した。そのうちの6クローンについて核型解析を行った結果、1クローンにおいてKS-ES細胞の想定核型(41,XXY)であることが示された。 今後は上記ES細胞からマウスを作製し、KS様症状が観察されるかを検討する。また、KS原因遺伝子を染色体工学的手法により絞り混む予定である。
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