2022 Fiscal Year Research-status Report
Intranasal delivery of cancer vaccine combined with cell-penetrating peptide and longer tumor antigens for bladder cancer
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22K09501
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
北川 孝一 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 特命助教 (00822884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 利朗 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 教授 (70335446)
佐久間 信至 摂南大学, 薬学部, 教授 (80388644)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 癌免疫療法 / 膀胱癌 / 粘膜免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は筋層浸潤性膀胱癌に対する新規癌免疫療法薬の研究開発のため、オリゴアルギニン固定化高分子を用いた経鼻的ドラッグデリバリーシステムに着目しその免疫誘導効果について、培養細胞ならびにマウスを用いた動物実験により検証した。筋層浸潤性膀胱癌に対しては免疫チェックポイント阻害薬が使用されているが、その奏効率は限定的であり、その治療効果を増強するための癌免疫療法薬の開発が期待されている。 ドラッグデリバリーシステムの鍵となるオリゴアルギニン固定化高分子を合成し、ヒアルロン酸を骨格とするオリゴアルギニン固定化高分子を作成した。マウス樹状細胞株DC2.4を用いたin vitro実験系により、オリゴアルギニン固定化高分子による細胞内への抗原取り込み能の増強を確認した。筋層浸潤性膀胱癌を皮下移植した担癌マウスを作成し、膀胱癌組織に高発現するWilms' tumor 1(WT1)タンパクのT細胞エピトープを複数種類含む長鎖ペプチドを抗原としてオリゴアルギニン固定化高分子と混合してマウスに経鼻投与した結果、オリゴアルギニン固定化高分子や長鎖ペプチドそれぞれを単独投与した場合と比較して有意に腫瘍の増殖を抑制した。また、その抗腫瘍効果は1種類のT細胞エピトープとオリゴアルギニン固定化高分子との混合物を経鼻投与した場合と比較して顕著に高い抗腫瘍効果を示した。したがってオリゴアルギニン固定化高分子と長鎖ペプチドを使用した同ドラッグデリバリーシステムは経鼻的投与により低侵襲かつ効果的に抗腫瘍効果を発揮することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度ではオリゴアルギニン固定化高分子を作成してその抗原取り込み効率を培養細胞を用いて調べ、さらに同高分子をWT1抗原との混合物がマウスにおいて免疫誘導効果を示し、当初計画通りその効果が認められたため、研究はおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、抗腫瘍効果が認められた投与条件においてどのような免疫応答がマウス体内で生じているかを調べる。具体的には、経鼻投与後の脾臓細胞中のT細胞の抗原特異的反応性を遺伝子発現解析やサイトカイン産生解析等の手法を用いて解析する。また、オリゴアルギニン固定化高分子とWT1抗原の混合物の経鼻投与と免疫チェックポイント阻害薬との併用療法をマウスにて実施し、その相乗的膀胱癌治療効果について検証を進めていく。
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Causes of Carryover |
当初予定よりも研究試薬の使用方法を節約し、かつ研究もおおむね順調に進展したことから条件検討に必要と想定していた研究試薬の一部を当該年度に使用する必要がなくなったため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)