2023 Fiscal Year Research-status Report
国際的に活用できる尿路感染症の適正治療に向けた薬剤耐性菌のAI診断システムの開発
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22K09525
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
重村 克巳 神戸大学, 医学研究科, 教授 (00457102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝口 哲也 神戸大学, 都市安全研究センター, 教授 (40397815)
大澤 佳代 神戸常盤大学, 保健科学部, 教授 (50324942)
宮良 高維 神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (50368304)
高島 遼一 神戸大学, 都市安全研究センター, 准教授 (50846102)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 尿路感染症 / 正解率 |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景・目的】近年、尿路感染症(UTI)など感染症における薬剤耐性菌が問題視される。解決策として人工知能(AI)を用いたデジタル医療の確立が挙げられる。治療初期における薬剤耐性菌AI診断システムが実用化すれば、抗菌薬の過剰投与による薬剤耐性菌蔓延を防止できる。そのため、開発の初期段階としてUTIの原因の大部分を占める大腸菌を判別し精度比較を行った。 【方法】当院でUTIと診断された患者データ(A)および他施設の同データ(B)を対象とした。機械学習手法にはランダムフォレストを使用した。精度比較として、特徴量選択なしで学習データA・テストデータA(条件1)と学習データA+B・テストデータA(条件2)を用いた。特徴量選択ありで学習データA・テストデータA (条件3)と学習データA+B・テストデータA+B(条件4)を用いた。また、条件2と条件3を条件3の特徴量を用いて比較した。 【結果】条件1では正解率(Acc)78 %,再現率(tpr)10 %,偽陽性率(fpr)5 %、条件2ではAcc79 %,tpr17.5 %,fpr5 %であった。Accは条件2で1%上がったが、データ数の少なさからtprがどちらも低かった。条件3と条件4の比較では、どちらも特徴量40個でtprは40%超だったが、条件4でfprは高く精度が低下した。また、選択された特徴量の比較結果では条件4で腎盂腎炎など診断情報が選択された。この疾患は大腸菌が原因菌であることが多く臨床の特徴と一致した。今後他の条件設定の解析も進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度に医学研究科の基礎分野に異動となり、臨床データへのアクセスに少し時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
このたび4月より他施設に異動したため、さらなるデータも増やしつつ研究を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
他研究科の基礎研究室に異動したため、臨床データへのアクセスに時間が要すようになったため、少し研究計画に遅れが生じたため。
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