2023 Fiscal Year Research-status Report
Clinical significance of serum zinc for spermatogenesis and testosterone secretion
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22K09537
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
辻村 晃 順天堂大学, 医学部, 教授 (40294053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 宏光 長崎国際大学, 薬学部, 准教授 (10263310)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 血中亜鉛濃度 / 精液所見 / テストステロン分泌 |
Outline of Annual Research Achievements |
ブライダルチェック受診患者、および男性更年期障害症状(LOH症状)を有する患者を対象に血中亜鉛濃度を測定し、①造精機能との関連性、②テストステロン分泌能との関連性を横断的研究で検討した。精液検査は禁欲期間2-7日、マクラーチャンバーを用いて検査し、LOH症状の評価は各種質問票(Aging male symptoms rating scale、他)を用いて評価した。内分泌学的検査はテストステロン、 エストラジオール、プロラクチン、IGF-1、DHEA-S、コルチゾールを測定した。①造精機能とのこ関連性については、ブライダルチェックを受けた217名の患者の精液所見について、精液量、精子能動、精子運動率のいずれかがWHOの基準値を下回った患者を精液不良群とすると45名(20.7%)であった。不良群は年齢が高く、性機能が悪化し、血中FSHが高値で、血中亜鉛濃度は低値であった。②テストステロンとの関連性については、720名で検討し、血中亜鉛濃度が低下すると血中テストテロンとコルチゾールが低下することを見出した。 動物実験においては、加齢マウス、およびライリッヒ細胞の不全により不妊症を罹患したマウス(Apcmin/+)を用いて、亜鉛の不足した餌、および亜鉛の充足した餌を与え、形質を比較することにより、亜鉛の生体に及ぼす影響を明らかにする。これらマウスをそれそれの餌で飼育し、老化の進行に関して容姿を観察し、さらに認知能力、運動能力を測定し数値化する、亜鉛の生体に与える影響を評価する。また、エンドポイントにおいて精巣、成熟精子の組織学的観察、および精子運動解析装置(SMAS)を用い精子活性を数値化し、さらに、ヒトと同様に内分泌学的検査を行い、不妊症と亜鉛の関係について解析を行う。現在、飼育条件、エンドポイントの設定を終えた。今後、各条件で6匹以上のマウスを飼育し、詳細な解析を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床的研究については、すでに解析が終了しておりデーターの公表も終了している。動物実験についても一定の結果は得ており、最終的な評価を残すのみとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終的な動物実験の結果をまとめ、そのデーターを公表する予定である。
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Causes of Carryover |
動物実験に使用するマウスの搬入が予定より遅れたため、実験結果、解析が次年度の繰り越された。
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Research Products
(3 results)