2022 Fiscal Year Research-status Report
卵巣癌再発・転移に対して硼素中性子捕捉療法の有用性の検討
Project/Area Number |
22K09561
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
恒遠 啓示 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70388255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正美 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (00551748)
大道 正英 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10283764)
田中 良道 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (10625502)
寺田 信一 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (60861242)
田中 智人 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (90411363)
藤原 聡枝 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (90707960)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 硼素中性子捕捉療法 / BNCT / 卵巣癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌は進行期に発見される。卵巣癌への放射線治療は放射線感受性が低いため選択肢にはならない。硼素中性子補足療法(BNCT)は硼素と中性子の核反応のエネルギーにより硼素を取り込ませた癌細胞を選択的に死滅させる治療法で、副作用の少ない新規治療として期待される。BPA(硼素化合物)を用いたBNCTの有効性を検討することを目的としている。研究方法:①BPAはL 型アミノ酸トランスポーター1 (LAT-1:L-type amino acid transporter1)を介して腫瘍細胞内にホウ素が集積されるため、卵巣癌細胞株におけるLAT-1の発現をWestern Blotting法で検証した。②BPAにより卵巣癌細胞株にホウ素が集積されるかどうかを検証するため、異なる濃度・時間でBPAを卵巣癌細胞株に暴露後しホウ素濃度をICP-AESで測定した。また細胞内に取り込まれたホウ素がどの程度の時間残存するかを検証するためBPAを暴露後に一定時間(0.5、1、4時間)経過した卵巣癌細胞株のホウ素濃度を測定した 結果:①卵巣癌細胞株(Caov-3)LAT-1の発現がみられ、BPAによるホウ素の集積が期待される結果であった。②BPAを暴露した卵巣癌細胞株のホウ素濃度はBPAの暴露濃度依存性に増加したが、暴露時間に依存していなかった。BPAを暴露していない状態ではホウ素は30分後には癌細胞から排出されていた。BPAによってホウ素は卵巣癌細胞内に比較的早期に取り込まれた。しかしながらBPAの暴露を解くと早期に細胞外に排出された。 結論:卵巣癌腫瘍はLAT-1の発現がみられ、多くのBPAの集積が期待される。その集積はBPAの濃度には依存するが、時間には依存しなかった。また暴露を解くと比較的早期に細胞外へ代謝されることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中性子照射の機会が限られているが、その実験以外は概ね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroでBNCTの抗腫瘍効果を検討した後に、in vivoでのBPAの取り込み、抗腫瘍効果を検討していく予定です。
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Causes of Carryover |
使用する細胞株の数を押さえたため。またコロナもあり学会参加の旅費が必要とならなかった。今後は細胞数を増やし検討を繰り返す予定です。また結果が出れば積極的に学会参加をしていきます。
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Research Products
(1 results)