2023 Fiscal Year Research-status Report
Research on differential diagnosis of cervical multi-cystic lesions by artificial intelligence
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22K09593
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
宮本 強 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (70418721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩沢 丹里 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20235493)
小原 久典 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (30598818)
大彌 歩 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (60837079)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 子宮頸部多発のう胞 / 子宮頸部胃型腺癌 / 分葉状頸管腺過形成 / MRI / 人工知能 / 深層学習 / 傍神経浸潤 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮頸部多発嚢胞病変(CMCL)の鑑別疾患として、非腫瘍性貯留嚢胞すなわちナボット嚢胞(NC)、良性胃型病変の分葉状頸管腺過形成(LEGH)、HPV非依存性・高悪性度の胃型腺癌(GAS)が特に重要であり、適切な診断とそれに基づく対応が極めて重要である。我々はこれまで頸管細胞診、MRI、胃型粘液検出によるCMCLの臨床鑑別診断と対応法を提案し、その有用性を報告してきたが、MRI診断の精度向上と均霑化が必要である。そこで本研究では、AIによるCMCLのMRI診断の実現・精度向上を目標とする。2023年度は事前学習済み畳み込みニューラルネットワークとして、MATLABのXceptionを用いて検討したところ、NCとLEGHの分類精度が0.83であり、放射線診断医の0.75より高く、診断精度向上に役立つ可能性が考えられた。さらに、GASでは、しばしばMRIでの術前診断と病理診断での病変の範囲が大きく異なり、実際には広範囲に病変が拡がっていることを経験する。そこで、MRI診断がGAS病変範囲を過小評価する要因について、摘出標本や病理組織標本、免疫染色などで検討した。その結果、GASはHPV関連子宮頸部腺癌に比較して、腫瘤形成が明らかでなく、肉眼的に腫瘍の範囲を同定できない症例が多いこと、がんの腺密度が低いこと、傍神経浸潤の割合が高いことなどが明らかとなり、これらがMRIや術前・術中での病変範囲の過小評価につながり、結果として断端陽性などの不十分な切除につながる可能性が考えられた。これらの要素については、AIの深層学習により、GASの病変範囲の診断精度が向上できるか、今後、検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
子宮頸部多発のう胞で良性のナボット嚢胞と分葉状頸管腺過形成の鑑別にAIが有用であることは示されてきており、現在、論文投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
子宮頸部胃型腺癌の症例や、MRIとともに実際に手術で摘出され、病理組織標本がある症例を集積することで胃型腺癌の症例を多く検討できるようにする。また、現状では胃型腺癌の病変範囲はMRIでは過小評価されやすいが、AIを用いることで適切な病変範囲の評価ができるか検討していく。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由:投稿中の論文のAPC(Article Processing Charge)として準備していた費用が、掲載決定に至れず、未使用額が発生した。 使用計画:論文のAPC(Article Processing Charge)、もしくはデータ保存用のハードディスクドライブなどの購入に使用する。
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Research Products
(1 results)