2022 Fiscal Year Research-status Report
Relationship between mitochondria-ER interaction in placental development
Project/Area Number |
22K09601
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
岩橋 尚幸 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (50750907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西辻 和親 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (40532768)
池崎 みどり 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40549747)
井箟 一彦 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (60303640)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 胎盤 / ミトコンドリア / 小胞体 |
Outline of Annual Research Achievements |
最近新しく提唱された細胞小器官(オルガネラ)ネットワークとしてミトコンドリア-小胞体間のコミュニケーションがあり、新たな疾患病態メカニズムや治療戦略の開発の標的として注目されている。胎盤形成において小胞体に着目した研究やミトコンドリア機能に着目した研究は散見されるが、ミトコンドリア-小胞体相互作用に着目した研究はなくメカニズムが不明なままである。申請者は継続して胎盤形成メカニズムに関する研究を行っており、近年は小胞体という胎盤研究の領域ではまだ詳細な研究が行われていない細胞小器官に着目し、特に小胞体シャペロンであるカルレティキュリンの胎盤形成における重要性について成果を報告してきた。本研究は、これまで申請者が行ってきた小胞体機能解析に加えて、新たな解析対象としてミトコンドリア機能解析を組み合わせ、小胞体ストレス誘導も行うことにより、胎盤形成におけるミトコンドリア-小胞体相互作用の解明を進めることを目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当院でヒトインフォームドコンセントを取得し、文書にて本研究に同意を得られた症例を対象とし、妊娠後期症例で帝王切開時に娩出された胎盤から胎盤絨毛初代培養細胞を抽出する系は確立することができ、安定して実験を進めるに十分な細胞数を抽出することが可能となった。ミトコンドリア関連タンパクのウエスタンブロットは問題なく検出可能であり、タプシガルギン(Thapsigargin Tg)およびツニカマイシン(Tunicamycin Tm)による小胞体ストレス誘導も問題なく作用し、評価系は確立されている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、シンシチウム化モデル細胞としてヒト絨毛癌細胞株であるBeWo細胞にForskolinを添加する系を用いて同様の評価を進める。タプシガルギン(Thapsigargin Tg)およびツニカマイシン(Tunicamycin Tm)により小胞体ストレス誘導を行う系および、研究者らがこれまでに使用してきた小胞体ストレス関連分子をノックアウトした細胞を用い、さらなるミトコンドリア-小胞体相互作用について解析する。
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Causes of Carryover |
初年度は最小限の試薬で対応ができ、今年度はさらに研究を進める計画である。
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Research Products
(3 results)