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2023 Fiscal Year Research-status Report

分子・形態・電気生理統合アプローチによる言語音聴取発症の分子メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 22K09663
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

相古 千加  富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (10523889)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 入江 智彦  国立医薬品食品衛生研究所, 薬理部, 主任研究官 (20546551)
伊藤 哲史  富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (90334812)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords単一核RNAシークエンス / auditory system
Outline of Annual Research Achievements

耳鳴、難聴は高齢者のQOLを低下させる要因の一つであり、治療法の解明は高齢化社会における急務である。これまでに、中枢聴覚神経路の上位核である下丘や内側膝状体での抑制性神経伝達GABAの減少が耳鳴の原因であることが示唆されている。しかし、耳鳴病態での個々の細胞種の神経活動は不明であった。本研究では耳鳴りの発生機序の解明、治療法につなげることを目的とし、まず下丘大型抑制性細胞の特異的マーカー遺伝子を同定し、次にその遺伝子の機能を明らかにし、最後にマーカー遺伝子に対するCreマウスを作成し、遺伝子ツール(DREADD法)を用いる事で大型抑制性細胞依存的な神経活動のリアルタイム制御を行うという計画である。
研究計画を立案した段階では、 Single cell RNA sequence を行う予定だったが、聴覚に関連する神経細胞を生細胞として調整するのは困難であり、それを克服する方法として、Single nucleus RNA sequence の方法を確立した。また、核を用いることで、脳組織を凍結保存することが可能となった。このためSingle nucleus RNA Sequence法に切り替えて実験を行った。
正常マウスと音爆による難聴モデルマウスを用いて、Single nuleus からRNAを抽出し、sequencing 用のlibraryを調整して遺伝子発現の比較を行った。また、蝸牛を破壊することによる完全難聴モデルマウスも作成して、Libraryを調整し、RNA Sequenceを行った。
正常マウスと難聴モデルマウスの遺伝子発現の比較から、いくつかの遺伝子をマーカー遺伝子候補として、これらについて、 in situ hybridization 法により、マウス脳における発現分布、局在の解析を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

蝸牛を破壊した完全難聴モデルマウスから調整したLibrary を用いたRNA sequence 解析の結果、クラスター分類が期待したほど行うことができなかった。この原因は、調整したRNAの質に問題があった可能性がある。このことから、再度RNA sequenceを行うことが必要となった。
また、いくつかのマーカー候補遺伝子について、in situ hybridizationによるマウス脳における遺伝子発現の局在分析を行っているが、予定よりも時間がかかってしまっている。

Strategy for Future Research Activity

さらにSingle nucleus RNA Sequenceを行って、精度を上げる。
また、候補遺伝子を増やして in situ hybiridization、免疫組織化学染色等による遺伝子発現の局在を調べることにより、よりよいマーカー遺伝子の特定を行う
培養神経細胞にマーカー遺伝子に特異的なsiRNA を導入することにより、マーカー遺伝子の神経細胞における機能解析を行う。
パッチクランプ法等による生理的機能解析も行う
マーカー遺伝子の下流に2A-CreをCRISPR-Cas9による相同組換えによってknock inした遺伝子改変マウスを作成し、マーカー遺伝子発現時にCreリコンビナーゼも発現するCreマウスを得る。この動物の下丘にAAV-FLEX-hM4Di を注入し、DREADD技術により大型抑制性細胞の興奮性を抑制し、下丘内及び聴覚視床の GABAを減少させる行動実験によってこの動物の耳鳴行動の変化を調べる

Causes of Carryover

主に、Single nucleus 調整やSequence library 調整用のキット、RNA sequence の外注費、 in situ hybridization 用のriboprobe 作製のための試薬とそれにかかわる消耗品に使用した。
各種試薬の値上げにより、もとの予算を超える可能性高いことが予想されたため、購入を控えた試薬があったため、差額が生じたものと考えている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] マウス下丘単一細胞トランスクリプトーム解析2023

    • Author(s)
      相古千加、宮島拓海、盛田陸、山本亮、小野宗範、谷口真、伊藤哲史
    • Organizer
      第46回日本神経科学会
  • [Presentation] Single nucleus transcriptome analysis of midbrain2023

    • Author(s)
      Chika Soko , Takumi Miyajima , Riku Morita, Ryo Yamamotom, Munenori Ono, Makoto Taniguchi, Tetsufumi Ito
    • Organizer
      IBRO world congress of Neuroscience
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2024-12-25  

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