2022 Fiscal Year Research-status Report
A novel treatment for eosinophilic otitis media by suppression of goblet cell transformation
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22K09710
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中村 善久 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (90360023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江崎 伸一 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (20620983)
勝見 さち代 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 臨床研究医 (60625565)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 好酸球性中耳炎 / 杯細胞化生 |
Outline of Annual Research Achievements |
好酸球性中耳炎は鼓室内に粘稠な分泌物を伴う難治性好酸球性疾患で、繊毛上皮が杯細胞に置き換わる杯細胞化生と呼ばれる病態が関与している。杯細胞化生により置き換わった杯細胞はTNF-alpha等の炎症性物質を含む粘液を分泌し、貯留した粘液がさらなる杯細胞化生を誘導し、この悪循環が好酸球性中耳炎の難治化の病態と考えられている。これまでに我々は、腸管上皮で分泌系細胞への分化を決定付ける因子であるMath1が、中耳炎において活性化し杯細胞化生のトリガーとなることや、TNF-alphaがMath1の活性化に重要なことを示してきた。TNF-alphaを阻害してMath1の活性化を抑制し、杯細胞化生を防いで粘膜機能を温存することができれば、好酸球性中耳炎の難治化を防ぐ新たな治療法になりうると考えられる。 まずは、肺炎球菌の菌体成分であるPGPS (peptidoglycan polysaccharide) をマウスの中耳に投与し、杯細胞化生を誘導するモデルを作成した。耳包を採取し、脱灰して組織切片を作成したところ、中耳粘膜に杯細胞化生が認められた。また、周囲の粘膜に好酸球の浸潤が認められた。しかし、杯細胞化生が認められなかった中耳粘膜も存在し、PGPSの投与方法に工夫を要すると考えられた。現在、PGPSの投与量、投与方法などの条件を振って、安定した中耳炎モデルマウスの作成を検討しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
好酸球性中耳炎のモデルマウスの安定的な作成に時間を要している。現在条件を変更しつつ安定的なモデル動物の作成を行っているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
まず様々な条件を変更しつつ、安定的なモデル動物の作成を行っているところである。モデル作成ができたところで、病理学的に杯細胞化成を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
中耳炎モデルマウスの作成に時間を要しているため、次年度に持ち越して検討を行う予定である。
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