2023 Fiscal Year Research-status Report
Angiopathologic Approach to Differentiation of Benign and Malignant Follicular Tumors of the Thyroid by Ultrasound Doppler Technique
Project/Area Number |
22K09716
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
川上 理 金沢医科大学, 医学部, 助教 (10807142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 守正 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60543262)
島崎 都 金沢医科大学, 医学部, 講師 (00440511)
下出 祐造 金沢医科大学, 医学部, 講師 (60319043)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 甲状腺濾胞性腫瘍 / 超音波ドプラ法 / 血管病理 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的としては細胞診で判別困難な甲状腺濾胞性腫瘍の術前における良悪性判別能の向上と裏付けである。超音波ドプラ法を用いた血管抵抗値が濾胞性腫瘍の良悪性診断に有用であることは報告されているが、病理学的な裏付けは未だ証明されておらず、今回の研究はそれを明らかにするためのものである。術前診断能の向上で不要な手術を避ける事が可能と考えている。 現状は研究データの抽出は終了しており現在論文作成中である。データの抽出を終えた段階で2019年に学会発表を行っている。昨年度での論文作成、投稿を予定していたが、離職者の増加も相まって、臨床へ時間が割かれる結果となってしまった。現時点で論文作成に着手しており徐々に進捗はしており、今年度中の英文化と投稿を予定している。また10月に開かれる国際学会でも発表予定である。 論文作成の目途に合わせて、今回の染色とは別にその他の血管新生に関わる染色を追加で実施することを共同研究者と検討している。今回の研究からは血管系の病理学的異常が濾胞癌の診断に有用であることが示唆されており、別の染色でもドプラで得た結果との関連性が浮き彫りになる可能性が考えられたためである。加えて現在濾胞癌に限らず、甲状腺のその他の癌でも遺伝子研究が実施されている。濾胞癌に関しても血管病理学的変化に起因する遺伝子発現を調べる事で濾胞癌について新たな臨床的側面が浮かぶ可能性も考えられることから、残りの期間では濾胞癌の血管病理学的特徴の更なる評価を追加で実施したいと検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
近年当医局の離職者が更に増えたこともあり、より臨床へ時間が割かれる必要があったため
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度作成、投稿予定であった論文を今年度中に投稿すると共に、血管新生に関わる別の免疫染色の追加研究や濾胞癌の遺伝子発現についての研究も並行して実施することを研究分担者と検討している。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として、論文作成を第一にしており、その進捗に合わせて追加で予定している研究の開始と物品の購入を計画していたためである。 また論文英文校正と国際学会発表の際の旅費に関しても同じく次年度に移行する形となった。 今後の使用計画としては論文英文校正、国際学会出張の際の旅費に加え、今回の研究に沿った新たな研究の実施にあたっての研究材料や道具に関して科研費の使用を予定している。
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