2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a microRNA-based drug against oral cancer
Project/Area Number |
22K09720
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
張 旭紅 山形大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10292442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千田 邦明 山形大学, 医学部, 講師 (20571665)
邵 力 山形大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80344787)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 口腔癌 / miRNA / 核酸薬外用薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度に調製に成功したmiR-223外用薬を用いて、CDXモデルへの抗腫瘍効果を検討した。その結果、対照群(n=5)に比べて、miR-223の塗布群(n=6) では移植腫瘍の増大が抑制されたことが確認できた。miR-223の塗布群と対照群の腫瘍において、関連遺伝子発現量の変化を解析した結果、miR-223塗布群の腫瘍サンプルではmiR-223の増加が認められた。併せて、その標的遺伝子であるIGF1RとSTMN1のダウンレギュレーションも確認されたため、miR-223外用薬の塗布は成功、抗腫瘍効果が発揮されたと考えられる。また、計画の通り、口腔癌患者由来の腫瘍オルガノイド(PDO)の作製・培養を行なった。7検体から7つのPDOモデルを樹立した。更に、患者腫瘍組織由来の担癌マウスモデル(PDXモデル)の作成にも挑戦した。5例のPDOを免疫不全マウスに移植した結果、1例では腫瘍が生着し、PDX モデル(TG1)の作製に成功、増殖した腫瘍をマウスへ再移植することによりPDX モデル(TG2)を樹立した。現在はPDX モデル(TG2)を用いて、miR-223の塗布試験を行なっている。なお、1例では移植が成功しなかったが、他の3例については腫瘍の形成を観察中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、①細胞株由来の担癌マウス(CDX)モデルを用いた核酸薬外用薬の抗腫瘍効果の検証及び実用性の検討についておおむね順調に進んでいる。 ②患者由来の腫瘍オルガノイドの培養および担癌マウス(PDX )モデルの樹立も成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
1)検体数を増やし、患者由来担癌マウス(PDX)モデルを作製・継代して樹立する。 2)継代PDXモデルを用いて、核酸外用薬の効果を腫瘍形態観察と遺伝子解析によって評価・検証する。
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Causes of Carryover |
本研究に必要な助成金の主な使途は、検体からのオルガノイド作製に必要な試薬(酵素、培地、サイトカインなど)の費用と、免疫不全マウスの購入費用である。しかしながら、本年度は患者からの検体採取数が当初の予定を下回ったため、オルガノイド作製数とマウスの購入数が減少し、一定額の助成金が次年度に繰り越された。 令和6年度は検体数を増やし、オルガノイドおよび患者由来PDXモデルの作製を継続する予定である。さらに、PDXモデルを用いてmiRNA外用薬の抗腫瘍効果を検討する予定であり、次年度の使用額を有効に活用できる見込みがある。
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Research Products
(2 results)