2022 Fiscal Year Research-status Report
細胞外小胞を介した口腔扁平上皮癌細胞の悪性化能獲得機構の解明
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22K09721
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Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
木下 崇 千葉県がんセンター(研究所), 頭頸科, 部長 (00648462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 直彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50345013)
花澤 豊行 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (90272327)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 口腔癌 / エクソソーム / 血清 / シークエンス / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
まずは血清からエクソソームの表面に露出しているホスファチジルセリンに結合するT-cell immunoglobulin domain and mucin domain-containing protein 4(Tim4)を固相化したビーズを用いたキット(MagCaptur Exosome Isolation Kit PS)を使ってエクソソームの分離方法の最適化を行った。その結果血清1.5mlからsmall RNAシークエンスに使用するのに十分量のRNA収量が得られたため、引き続いて口腔癌患者の術前血清を用いてエクソソーム中のmicroRNAプロファイリングを行った。術後1年以上経過した症例の中で再発例5例と非再発例4例の血清からMagCapture Exosome Isolation Kit PSを用いてエクソソームの抽出を行った後にRNAを抽出しsmall RNAシークエンスを行った。シークエンスの結果、平均で14.9百万リードが得られ、そのうちmiRNA及びpiRNAにマップされた割合は平均58%であった。得られたシークエンス結果をTMM法にて正規化し、再発群と非再発群の比較を行い、再発群で有意に発現上昇を認めたmiRNAを同定した。これらmicroRNAについてTCGAのデータを用いて、頭頸部癌における予後の相関を検討した。その結果、miR-154およびmiR-763においては発現が高い群が有意に全生存率が低いことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度途中で研究者が異動となったため新しい環境で研究を開始するために時間がかかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は口腔癌の予後予測因子となるmiR-154およびmiR-763について細胞株を用いた機能解析の実験を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた学会に参加しなかったため。来年度学会参加に使用する予定である。
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