2022 Fiscal Year Research-status Report
吃音症と早口言語症(クラタリング)の鑑別診断の確立と脳画像解析による病態研究
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22K09733
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
富里 周太 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (00924987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲能 武幸 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90573410)
和佐野 浩一郎 東海大学, 医学部, 准教授 (40528866)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 吃音 / 早口言語症 / fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
早口言語症は吃音様の症状を呈するが、早口言語症特有の症状(高い構音速度や言葉の折り畳み)などは自覚がないため、吃音様症状のみを自覚し来院する。そのため、言語の非流暢性を主訴に来院する患者は吃音と早口言語症が混在すると考えられており、従来これらの鑑別を行わず臨床介入や基礎的な研究が行われてきた背景がある。吃音と早口言語症の鑑別診断の確立および鑑別した上での脳機能解析をすることで、より精度の高い病態解明を行うことが本研究の目的である。 先行研究として、他言語において非流暢性比率(Normal disfluencyとStuttering-like disfluencyの比率)によって鑑別する方法が提示されている。しかしながらIimuraらの報告によると、日本語話者においてこの鑑別法方法を用いると早口言語症の過剰診断になる可能性が指摘されている。そのため、我々は非流暢性比率のみではなく、平均構音速度を組み合わせることでより精度の高い診断方法を提示した。自由会話に近いモノローグの吃音検査において「非流暢性比率が3以上、平均構音速度が9以上」を早口言語症とすることで、感度70%、特異度100%の鑑別診断が可能になる。この研究成果は日本音声言語医学会学術総会において報告した。現在、患者数を増やしたうえで、論文作成を行っている。 また、並行して脳機能解析(fMRI、DTI)のデータを収集している。2023/4時点で17名のデータが得られており、順調な経過といえるだろう。上述した鑑別方法を用いることで、それぞれ群分けしたうえでの解析を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
吃音と早口言語症の鑑別方法においてはすでに学会報告を行った。多少の修正は必要だが、現在論文作成を行っている。 また並行して脳機能解析(fMRI、DTI)のデータ収集を行っており、言語の非流暢性を主訴に来院した患者から17名のデータをいただいており、この数字はほぼ目標通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
日本語話者における吃音と早口言語症の鑑別方法を論文という形で公表し、確立した方法としたい。また、この鑑別法法を適応したうえで脳機能解析を行っていく。脳機能解析を行う上で、コントロール群が必要になる見込みが生じており、現在修正の倫理申請を終えたところである。コントロール群の募集については公募を開始し、随時データを収集していく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍もあり旅費がかからなかったことが主な原因と考えられる。次年度以降脳機能解析が本格化する可能性が高く、旅費増加が見込まれるため次年度に繰り越した。
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Research Products
(1 results)