2022 Fiscal Year Research-status Report
好酸球性副鼻腔炎におけるセマフォリンを介したステロイド抵抗性の獲得に関する研究
Project/Area Number |
22K09743
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
端山 昌樹 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (70756048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 陽平 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (00636483)
津田 武 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (00778631)
小幡 翔 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50846409)
中谷 彩香 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80846395)
天野 雄太 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80909656)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 好酸球性副鼻腔炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
好酸球性副鼻腔炎(以下ECRS)に対する保存的治療は鼻局所ステロイド薬または短期の内服ステロイド薬である。再発例においても同じである。これに抵抗性の場合は手術や生物学的製剤の使用が考慮される。このことからECRSの難治例は気管支喘息同様にステロイド抵抗性を獲得していると考えられる。しかしECRSにおけるステロイド抵抗性のメカニズムは十分には解明されていないため、今回、上皮細胞・好酸球・ILC2などの細胞にそれぞれ着目して解析を行うこととした。また臨床症状についても内視鏡所見、疾患特異的QOL、自覚的嗅覚についてデータを採取している。 基礎実験においては、まず上皮細胞に注目し、手術で切除したポリープや病的粘膜から上皮細胞のみを分離し、遺伝子発現を網羅的に検討を行っている。それらについて好酸球性副鼻腔炎の難治例、予後良好群と非好酸球性副鼻腔炎を比較することでそれぞれそれらにおける遺伝子発現を比較し、ターゲットとなる遺伝子を選択する予定である。網羅的な解析から得られたそれらの遺伝子について、ネットワーク/パスウエィ解析を行い、それらの上流因子についても解析を行っていく。 また先行研究から、好酸球におけるセマフォリンがステロイド抵抗性のトリガーとなっている可能性を考えており、好酸球におけるセマフォリンの発現と病的意義について報告を行ってきた。現在も好酸球におけるセマフォリンの解析を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
好酸球性副鼻腔炎のステロイド反応性が良い群(予後良好群)がほとんど症例がなく(おそらく2次あるいは3次医療機関に紹介になることが少ないと思われる)、コントロール群をどのように設定するか検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、難治性好酸球性副鼻腔炎の上皮細胞の機能解析、および網羅的解析で得られたキー遺伝子について好酸球性副鼻腔炎または2型炎症における病的意義について解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
網羅的解析のために使用する予定であったが、検体が間に合わず、まだ十分に実行できていないためであるが、検体が揃い次第、すぐに実験に移る準備ができている。
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Research Products
(1 results)