2022 Fiscal Year Research-status Report
網膜色素変性を自然発症するカニクイザルの繁殖と治療法開発への応用
Project/Area Number |
22K09769
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
池田 康博 宮崎大学, 医学部, 教授 (20380389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西口 康二 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (30447825)
下澤 律浩 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 霊長類医科学研究センター, 主任研究員 (50300786)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 網膜色素変性 / カニクイザル / 疾患モデル動物 / 病因遺伝子検索 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度から実施予定であった眼科的検査等によるRPを発症した新たな個体の探索(テーマ1)、ならびにRPを発症した個体の眼科的な経過を観察と経時的な検体(血液や前房水など)採取(テーマ2)は実施できなかった。また、死亡した個体の眼球を用いてRNAseqによる遺伝子発現解析を実施したが、現時点で病因遺伝子は同定には至っていない。 疾患個体の繁殖については、霊長類センターで実施中である。最初に発見したRP疾患個体(雌)は採卵を試みたが、高齢のため採取することができなかった。本個体から採取した皮膚からiPS細胞の樹立を試みる予定となっている。雄の疾患個体は未成熟であるため、妊孕性を確認中である。性成熟後、ヘテロ接合体の雌との交配を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症の影響で、出張の制約があったため、霊長類センターで実施予定であった疾患個体のスクリーニング検査、ならびに発症個体からの検体採取等が全く実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナが5類になったことにより、霊長類センターへの訪問が可能となるため、初年度に実施予定であった疾患個体の探索と、発症個体の経過観察ならびに検体採取を、2023年度は複数回実施する予定である。テーマ3については2022年度に引き続き研究計画に従って繁殖を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症流行による出張制限により、当初予定していた霊長類センターでの疾患サルのスクリーニング検査等が実施できなかったため、旅費とレンタルする検査機器の費用が未使用となった。2023年度は、出張制限が解除されるため、霊長類センターで実施予定であったテーマ1ならびテーマ2の研究内容を開始する。
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