2023 Fiscal Year Research-status Report
脈絡膜血管3次元構造解析によるパキコロイド疾患の脈絡膜新生血管発生機序の解明
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22K09795
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
石龍 鉄樹 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00216540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 幸紀 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (40644828)
板垣 可奈子 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (80644830)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 加齢黄斑変性 / パキコロイド / サイトカイン / 中心性漿液性脈絡網膜症 / 3次元画像解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究は、アジア人に多いパキコロイド疾患の発症メカニズムの解明を目的として計画した。パキコロイド疾患のひとつである、中心性漿液性脈絡網膜症の血管造影所見を3次元表示した脈絡膜と対比検討できるモデルを作成した。 このモデルを用いて30癌の蛍光眼底造影、OCTおよびOCT血管撮影を検討した。蛍光造影の充盈遅延領域に、蛍光造影では描出されない脈絡膜拡張血管が存在することを発見した。この血管には血流のうっ滞があり、造影が遅延する可能性が考えられた。この部位は、蛍光造影後期では透過性亢進を示した。また充盈遅延部では脈絡膜外層に毛様動脈からの穿通血管が9割と効率に認められた。中心性漿液性脈絡網膜症では、色素上皮障害、漿液性猛雨膜剥離の原因となっていると考えられた。現在投稿準備中である。 サイトカインに関しては、パキコロイドに多いType 1 脈絡膜新生血管の症例の前房水を検討し、Htra1が増加しているが、補体との関連性が低いことを明らかにし、現在投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計測系、観察系が確立し、今後症例の蓄積、検査対象の拡張を予定しているだんかいであるため。
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Strategy for Future Research Activity |
3次元画像の解析手法を確立し、中心性漿液性脈絡網膜症で、脈絡膜血管構造解析を行っている。今後は、パキコロイド疾患であるポリープ状脈絡膜血管症などへ応用を考えている。 サイトカインに関しては、Ang-2などこれまで検討していなかったサイトカインの検討を予定している。
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Causes of Carryover |
サイト会計側に関わる費用が少なかったため。
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