2023 Fiscal Year Research-status Report
Validation of aminiotic membrane tube capping for traumatic neuroma
Project/Area Number |
22K09860
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岩尾 敦彦 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (90816638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西條 広人 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (40882460)
樫山 和也 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (60723591)
田中 克己 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (70244069)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | amniotic membrane / 人工神経 / 外傷性神経腫 / nerve capping |
Outline of Annual Research Achievements |
予備実験として、amniotic membraneで作成したcapping材料(長径6mm+盲端2mm, φ1.5mm or φ2.0mm)と、市販の人工神経で作成したcapping材料(長径6mm+盲端2mm, φ1.3mm)を用いて、神経腫形成抑制効果の比較検討をおこなった。8週齢のwistarラット4匹の坐骨神経を同定し、sciatic notchから10mmのところで神経を切断し、さらに切断部位から遠位10mmのところで神経を切断し、10mmの神経欠損を作成した。縫い代2mmで、amniotic membrane cappingを行ったamnion群2匹と、市販の人工神経cappingを行った人工神経群2匹を比較した。評価項目はautotomy scoreと、神経断端の病理組織学的評価とした。観察期間は12週間とした。 autotomy scoreは人工神経群の2匹で術後早期より上昇した。術後4週の時点では、amnion群(0, 0)、人工神経群(2, 9)であった。術後4週以降に変化はなく、術後8週、術後12週のいずれも、術後4週の時点での値と同じであった。摘出した神経断端にはいずれも神経腫の形成を認めなかった。神経断端を長軸方向に縦断切片を作成し、Masson's Trichrome染色とα-SMAでの染色を行った。20倍の視野でランダムに5視野を観察し、陽性領域の占有率を計測した。Masson's Trichrome染色の結果は、Amnion群(22.4%, 35.5%)、人工神経群(18.9%, 83.1%)であった。一方、α-SMAは、Amnion群(2.2%, 4.2%)、人工神経群(2.5%, 5.8%)であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
羊膜の供給体制に変更があり、実験用羊膜の受領のために、新たに院内に臨床研究の申請を行う必要が生じた。そのため、令和5年度に着手する予定であった本実験に遅滞を生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度には本実験を行う。 Masson's Trichrome染色のみでは神経細胞と膠原線維との境界が不明瞭であったため、病理組織学的検査にはneuro filamentも追加する。 観察期間については8週をend pointとする。 血清のIL-17も測定する(術後4週と8週)。 cappingなし群、amnion capping群、市販の人工神経capping群の3群を、1群あたり12匹で比較する。
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Causes of Carryover |
令和5年度に、羊膜チューブ群と市販の人工神経群、そしてキャッピングを行わない群の3群をを比較する本実験を行う予定であったが、令和6年度にずれ込んだことにより、実験に必要な物品購入を行わなかったため、次年度に使用額が生じた。令和6年度に本実験で使用するラットの購入費・飼育費、市販化されている人工神経購入費が必要である。また摘出した組織を病理組織化学染色を行うための抗体や各種試薬、更にELISA法による組織内のIL-17測定のための抗体や各種試薬を購入する予定である。
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