2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a new surgical technique to reconstruct the topography of the facial nerve
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22K09873
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
高成 啓介 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 研究員 (80378190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 亮太 愛知県がんセンター(研究所), がん予防研究分野, 研究員 (40761060)
成島 三長 三重大学, 医学系研究科, 教授 (80431873)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 顔面神経麻痺 / 神経再建 / スーパーマイクロサージャリー |
Outline of Annual Research Achievements |
外傷や手術による顔面神経切断の場合、神経上膜も含めた神経断裂(Sunderland:type V, Seddon:Neurotmesis)が起こる。治療には神経縫合や自家神経移植、近 年では神経再生誘導 管(人工神経)などがあり、神経の足場を橋渡しすることにより軸索再生を促し回復を図る が、麻痺からの回復が不完全であったり、回復し ても拘縮や病的共同運動のために顔面の運 動の制限を残してしまうことも少なくない。 本研究は顔面神経切断時にトポグラフィーを再現した神経再建を行うことで迷入再生を防ぎより良い神経回復が得られるかどうかを検証することを目的としてお り、1つ目の目標として顔面神経のトポグラフィーの可視化法の開発、その後2つ目の目標としてトポグラフィーを再現するようにして行った神経縫合、神経移植 の効果の検証を設定した。 本年度は2年目であり、前半は8週令のLewisラットを用い、前年度に引き続いて顔面神経のトポグラフィーを可視化する方法の開発を行った。神経染色色素であるNeuroVueを用いて顔面神経抹消枝から逆行性染色を行い、顔面神経本幹、脳幹での染色を確認した。引き続き条件の最適化を行うために染色時間(15分、30分)や染色後の日数(1、2、4週)による変化について検討を行った。後半はラット顔面神経の本幹を切断し、そのまま縫合した群と90度回転した状態で縫合した群を作成し、回復の程度について検討を行った。術後1、2、4週の瞬目、ヒゲの動きについて評価を行った。また、神経再生の程度について縫合部より抹消側の神経および表情筋を採取して組織学的評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
顔面神経染色の方法、神経切断、縫合の手技確立に時間を要したため計画から遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は引き続きラットを用いて研究を行う。神経切断/縫合モデル群を増やし、トポロジーを合わせた群と合わせない群での比較評価を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
顔面神経染色の方法、神経切断、縫合の手技確立に時間を要したため計画が遅れ、次年度使用額が生じている。次年度は本実験を進めるためラット購入、人件費などで使用する見込みである。
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