2022 Fiscal Year Research-status Report
マウス末梢神経損傷・再建術モデルを用いた機能回復機序の解明
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22K09877
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
若槻 華子 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (20749642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽束 洋平 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40437413)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 再生医学 / 再建外科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
腕神経叢損傷に対する機能再建の目的とした神経移行術を行い、良好な結果が得られている。これは損傷を受けた神経に対し、本来とは異なる神経を切って移動し、その近位断端を損傷を受けた神経の遠位断端に縫合する方法である。神経移行術後は支配中枢が異なっていても訓練により肘屈曲機能の回復が得られる。これは支配神経の可塑性に依存しているが、実際にどのような変化、経路を経るのか明らかにされていない。 本研究は、神経移行術後の機能回復の機序を解明し、これで得られた結果をもとに、より高い機能回復を得る術式や訓練法の確立を目指すものである。 実験で神経移行術後4週間の再生期間の後も神経筋接合部の再生の観察を続けたところ、術後24週でより再生が進んでいることが明らかとなった。本実験では経時的に介在ニューロンの抑制を行うことも予定しており、再生のいずれの段階で重要な役割を果たしているのか明らかにすることを考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
薬理遺伝学の手法を用いて特定のニューロンを特異的に抑制することに遅延が生じているため。
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Strategy for Future Research Activity |
神経移行術後の神経回路再編には脊髄内での介在ニューロンの働きが重要な役割を果たし ていると予測している。この介在ニューロンを薬理遺伝学の手法を用いて特異的に抑制し、 機能回復に与える影響を観察し、介在ニューロンの働きについて明らかにする。
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Causes of Carryover |
thy-1 YFPマウス(Feng G. , et al.: Imaging neuronalsubsets in transgenic mice expressing multiple spectral variants of GFP. Neuron ; 28(1):41-51, 2000.)の使用とVGLUT2-PSAM(Pharmacologically Selective Actuator Modules)マウスを作成する予定のため
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