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2022 Fiscal Year Research-status Report

Elucidation of pathological onset mechanism of psychiatric disorders by BDNF-mediated salivary gland-brain network

Research Project

Project/Area Number 22K09935
Research InstitutionKanagawa Dental College

Principal Investigator

猿田 樹理  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (30454151)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 槻木 恵一  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (00298233)
杉本 昌弘  東京医科大学, 医学部, 教授 (30458963)
山本 利春  神奈川歯科大学, 歯学部, 特任教授 (50111901)
坂口 和歌子  神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (50420972)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
KeywordsBDNF / 唾液腺-脳ネットワーク / 精神障害 / マルチオミックス解析 / GABA
Outline of Annual Research Achievements

現在、精神障害患者は、複雑な社会環境により急増している。しかしながら、精神障害の病態は複雑で、未だ原因が解明されていない。さらに、精神障害の病態発症は複雑であることから再発が多く、精神障害の病態発症メカニズムの解明は重要である。これまでに我々は、唾液腺-脳ネットワークから全身への影響について追及してきた。
そこで本研究は、唾液腺-脳ネットワークを介したGABA作動性神経における唾液BDNFの作用分子メカニズムを解明することにより、唾液腺-脳ネットワークから精神障害の病態発症と唾液成分との関連を解明することを目的とする。
本年度の具体的な研究計画は、①唾液腺BDNFトランスジェニックマウスにおける網羅的全脳マルチオミックス解析からBDNFを介したGABA作動性神経系シグナル伝達を解明することと②精神障害モデルマウスを作製し、網羅的全脳マルチオミックス解析からGABA作動性神経系シグナル伝達を解明することである。
本年度の研究実績の概要としては、唾液腺BDNFトランスジェニックマウスの海馬、帯状回、島皮質、扁桃体、視床下部の脳部位を中心にメタボローム解析およびプロテオーム解析を行ったところ、特に海馬、帯状回、扁桃体にGABAおよびGADの発現が有意に高い結果が得られた。またその他、幾つか有意に高い物質も同定することが出来た。これらの結果は、GABA作動性神経系シグナル伝達経路を解明するための次年度につながる大きな研究成果である。
さらに本年度の研究計画であった三大精神障害(うつ病、統合失調症、不安障害)を発症するモデルマウスの確立は行うことが出来た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

唾液腺BDNFトランスジェニックマウスの海馬、帯状回、島皮質、扁桃体、視床下部のメタボローム解析およびプロテオーム解析を行い、特に海馬、帯状回、扁桃体にGABAおよびGADの発現が有意に高い結果が得られた。またその他、幾つか有意に高い物質も同定することが出来た。しかしながら、海馬、帯状回、扁桃体に関するBDNFを介した唾液腺-脳ネットワークの解明に必要な分子生物学的解析や形態学的解析を用いた更なる詳細な検討までは進んでおらず、次年度中に検討を行う準備を進めているところである。
また、本年度の研究計画であった三大精神障害(うつ病、統合失調症、不安障害)を発症するモデルマウスの確立することは出来たが、これらモデルマウスにおいてもマルチオミックス解析やBDNFを介した唾液腺-脳ネットワークの解明に必要な分子生物学的解析や形態学的解析を用いた更なる詳細な検討までは進んでおらず、次年度中に検討を行う準備を進めているところである。

Strategy for Future Research Activity

唾液腺BDNFトランスジェニックマウスの海馬、帯状回、島皮質、扁桃体、視床下部を中心にメタボローム解析およびプロテオーム解析を行い、特に海馬、帯状回、扁桃体にGABAおよびGADの発現が有意に高い結果が得られたため、海馬、帯状回、扁桃体を中心に今後は、唾液腺-脳ネットワークの解明を行っていく予定である。分子生物学的解析や形態学的解析を用いた更なる詳細な検討までは進んでおらず、次年度中に検討を行う準備を進めているところである。また幾つか有意に高い物質も同定することが出来たので、特定された物質に関わる微量アミノ酸、酵素、タンパク質や関連する遺伝子の特定や詳細な発現部位などの解析も進めていく予定である。
これらの結果をもとに、うつ病、統合失調症、不安障害を発症するモデルマウスを用いて脳内のGABAおよびGADの発現レベルを検証していく予定である。

Causes of Carryover

本年度に予定していた海馬、帯状回、扁桃体に高発現したGABAやGADの分子生物学的解析や形態学的解析を用いた更なる詳細な検討が進まなかったため。また幾つか有意に高い物質も同定することができたが、特定された物質に関わる微量アミノ酸、酵素、タンパク質や関連する遺伝子の特定や詳細な発現部位などの解析も行わなかったため、その分の予算を次年度使用することとした。

  • Research Products

    (9 results)

All 2022 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 3 results,  Open Access: 2 results) Presentation (3 results) Remarks (2 results)

  • [Int'l Joint Research] UCLA School of Dentistry(米国)

    • Country Name
      U.S.A.
    • Counterpart Institution
      UCLA School of Dentistry
  • [Journal Article] A Novel Cell Delivery System Exploiting Synergy between Fresh Titanium and Fibronectin2022

    • Author(s)
      Hirota Makoto、Hori Norio、Sugita Yoshihiko、Ikeda Takayuki、Park Wonhee、Saruta Juri、Ogawa Takahiro
    • Journal Title

      Cells

      Volume: 11 Pages: 2158~2158

    • DOI

      10.3390/cells11142158

    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Journal Article] Prevalence of saliva immunoglobulin A antibodies reactive with severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 among Japanese people unexposed to the virus2022

    • Author(s)
      Tsukinoki K、Yamamoto T、Saito J、Sakaguchi W、Iguchi K、Inoue Y、Ishii S、Sato C、Yokoyama M、Shiraishi Y、Kato N、Shimada H、Makabe A、Saito A、Tanji M、Nagaoka I、Saruta Juri、Yamaguchi T、Kimoto S、Yamaguchi H
    • Journal Title

      Microbiology and Immunology

      Volume: 66 Pages: 403~410

    • DOI

      10.1111/1348-0421.13011

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 唾液・唾液腺とbrain-derived neurotrophic factor (BDNF)の新たな機能の発見2022

    • Author(s)
      猿田樹理
    • Journal Title

      日本唾液ケア科学会誌

      Volume: 1 Pages: 1~4

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 糖尿病モデルラットにおける顎下腺組織IgA濃度とpIgR発現量の解析2022

    • Author(s)
      山本裕子, 猿田樹理, 坂口和歌子, 窪田展久, 東雅啓, 清水智子, 両角俊哉, 高橋徹, 高垣裕子, 槻木恵一
    • Organizer
      第76回日本栄養・食糧学会大会
  • [Presentation] ラード摂取量の違いがラット唾液中IgAレベルに与える影響の検討2022

    • Author(s)
      山本裕子, 井出桃, 両角俊哉, 猿田樹理, 坂口和歌子, 東雅啓, 清水智子, 槻木恵一
    • Organizer
      日本歯科衛生学会第17回学術大会
  • [Presentation] 米摂取がラット盲腸短鎖脂肪酸濃度と唾液中 IgA レベルに与える影響の解析2022

    • Author(s)
      山本裕子, 猿田樹理, 坂口和歌子, 東雅啓, 槻木恵一
    • Organizer
      第64回歯科基礎医学会学術大会
  • [Remarks] 神奈川歯科大学歯学部歯学科 教育企画部 猿田樹理 研究業績

    • URL

      http://kdu.j-link.ne.jp/dental/outline/info/staff_001.html

  • [Remarks] 神奈川歯科大学大学院歯学研究科 研究シーズ集 猿田樹理

    • URL

      chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/http://www.graduate.kdu.ac.jp/seeds/pdf/seeds_003.pdf

URL: 

Published: 2023-12-25  

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