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2023 Fiscal Year Research-status Report

歯周病原細菌などのバクテロイディア綱細菌固有のリポタンパク質輸送機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22K09941
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

雪竹 英治  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 技術職員 (30380984)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 庄子 幹郎  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (10336175)
内藤 真理子  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (20244072)
浜本 洋  帝京大学, 付置研究所, 准教授 (90361609)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords歯周病細菌
Outline of Annual Research Achievements

ジンジバリス菌は糖分解性がない為に菌体表面に強力なタンパク質分解酵素であるジンジパインを有する。ジンジパインは9型分泌機構により菌体表面または培養上清に分泌される。ジンジバリス菌のリポタンパク質の菌体表面への分泌は9型分泌機構とは無関係であると考えられている。目的は本菌のリポタンパク質が菌体表面分泌される過程に関わるタンパク質を同定することである。
本年度は共沈降実験をする過程においてジンジパインにより分解される可能性を排除するために9型分泌機構の必須タンパク質であるSovに注目し、そのマーカーレス変異株を作製することに成功した。この株に昨年度に作製したFimAsigN-nLuc-His、FimAsigNC19A-nLuc-Hisをmfa1mfa2遺伝子内に挿入し異所性にかつ aTCの誘導剤添加による一過性の発現系を構築し、リポタンパク質分泌株ができるか否かを検討した。aTC添加存在下でFimAsigN-nLuc-Hisは培養上清/菌体の比率は26倍であった。一方、FimAsigNC19A-nLuc-Hisは同条件下で培養上清/菌体の比率は0.09倍であった。培養上清と菌体に分画して抗His抗体でも同様の知見が得られた。これらの結果からSov欠損株にて、Hisタグ付きリポタンパク質分泌系の構築に成功した。これによりHisタグ精製が可能となる。また、上記Sov欠損株を用いて、Sov- mfa12::ermF(抗Mfa2抗体のnegative control株), Sov - mfa12::ermF express FimBW83  (抗FimB W83抗体のpositive control株), Sov- fimX-E-::ermF株(抗FimA抗体のnegative control株)を作製することができた。抗Mfa2抗体、抗FimB抗体、抗FimA抗体を用いて共沈タンパク質を同定する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

やや遅れている理由として、プルダウンアッセイに必要な株の構築に予想外に時間を費やしてしまった。その理由として、使用菌株のマーカレス変異株作製が確立していない為である。3種類の方法を試したところ、2種類の方法でマーカーレス変異株を作製することが可能となる知見を得た。

Strategy for Future Research Activity

① Sov欠損株を用いて、Sov- mfa12::ermF(抗Mfa2抗体のnegative control株), Sov - mfa12::ermF express FimBW83  (抗FimB W83抗体のpositive control株), Sov- fimX-E-::ermF株(抗FimA抗体のnegative control株)を作製できたので、抗Mfa2抗体、抗FimB抗体、抗FimA抗体を用いて共沈タンパク質を同定する。
② 共沈タンパク質が予想どうりに同定できない可能性もある。そこで遺伝学的方法にてリポタンパク質輸送分子を同定する方法を構築する。具体的には、本菌のFim線毛の主要構成タンパク質であるFimAをモデルとして、FimAのN末端側50アミノ酸に続いて、ジンジパインの一つであるKgp(S21-R737)を融合する分子を構成的に発現するベクターを作り、それをSov欠損株に入れてみて、血液寒天培地上の白色コロニーから黒色コロニーに表現型が変わるか否かを調べる。この実験に成功した場合、トランスポゾンを導入し、白色コロニーになる変異株を取得し原因遺伝子を同定する。

Causes of Carryover

予定していた実験を省略することができたために未使用金が生じた。次年度に未使用金を繰越し、未使用金が生じないよう計画的に実験を行う。使用計画につ
いては、ジンジバリス菌のイムノブロット解析の際に使用するタンパク質分解酵素阻害剤の購入に充てる予定。

  • Research Products

    (4 results)

All 2023 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] A conditional gene expression system in Porphyromonas gingivalis for study of the secretion mechanisms of lipoproteins and T9SS cargo proteins2023

    • Author(s)
      Sasaki Yuko、Shoji Mikio、Sueyoshi Takayuki、Shibata Satoshi、Matsuo Takehiro、Yukitake Hideharu、Wolf Matthias、Naito Mariko
    • Journal Title

      Molecular Oral Microbiology

      Volume: 38 Pages: 321~333

    • DOI

      10.1111/omi.12426

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Porphyromonas gingivalisにおけるタンパク質一過的発現系の構築2023

    • Author(s)
      庄子幹郎, 佐々木祐子, 末吉峻幸, 柴田敏史, 松尾長大, 雪竹英治, Matthias Wolf, 内藤真理子
    • Organizer
      九州微生物フォーラム2023
  • [Presentation] 歯周病原細菌Porphyromonas gingivalis 9型分泌機構の必須分子PorEの機能解析2023

    • Author(s)
      富永孝志, 雪竹英治, 庄子幹郎, 内藤真理子
    • Organizer
      第65回歯科基礎医学会学術総会
  • [Remarks] 長崎大学歯学部【基礎系】口腔病原微生物学

    • URL

      https://www.de.nagasaki-u.ac.jp/education/dept_moi.html

URL: 

Published: 2024-12-25  

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