2023 Fiscal Year Research-status Report
メタオミクスと質量分析イメージングによる根尖性歯周炎の再発マーカー因子探索
Project/Area Number |
22K09962
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野崎 剛徳 大阪大学, 歯学部附属病院, 准教授 (30263304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石濱 泰 京都大学, 薬学研究科, 教授 (30439244)
豊田 岐聡 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (80283828)
大塚 洋一 大阪大学, 大学院理学研究科, 准教授 (70756460)
三浦 治郎 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (70437383)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 感染根管 / メタオミクス解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、感染根管治療の成功率を向上させるために、根管内容物中に含まれる病原性因子や炎症関連因子の量や構成を探索して感染根管治療の予後の悪化との関連性が深い分子を選出し、これをマーカー分子とした検査・診断法を確立し、感染根管治療の成功率を向上させることを目的とした研究を行っている。 2023年度は、感染根管からの根管内容物や浸出液、根管内壁の削片等の臨床検体の収集を進めるとともに、根管由来の臨床検体と歯周ポケット由来の臨床検体のプロファイルの比較を行うための試験的なメタボロミクス解析を実施することにより、ある複数の特定分子が歯髄組織の壊死や根管の細菌感染に伴って生じる根管の病原性の変化に関連して変動することを確認し、これらの分子を病状悪化の指標となり得るマーカー分子として選出した。また、これらのマーカー分子のメタオミクス解析を簡便で迅速かつ効率的に行うために、検体採取の基材に官能基を導入するなどの工夫を施した検体採取/前処理法を開発し、その方法を発明として届出した。 その一方で、上記マーカー分子を指標とした臨床診断の有用性を検証するために、動物モデルを用いてメタオミクス解析と病理・免疫組織化学・質量分析イメージングを複合した解析を行うための手法の開発を行っており、これによって治療介入による根尖孔内外の病原性因子の量・質や局在性の変化と、根尖周囲組織における炎症反応の遷移の関係を明らかにするための実験の準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、研究実施計画に基づいて感染根管からの臨床検体の収集を進めて試験的なメタボロミクス解析を実施し、歯髄組織の壊死や根管の細菌感染に伴って生じる根管病原性の変化に関連して変動するマーカー分子の選出を行った。さらに、これらの分子をメタオミクス解析により、簡便で効率的かつ迅速に検出するための検体採取/前処理法を開発し、その方法について発明として届出を行った。 また一方で、動物モデルを用いてメタオミクス解析と病理・免疫組織化学・質量分析イメージングを複合した解析を行うための準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は感染根管由来の臨床検体の収集を継続して行うとともに、マーカー分子のさらなる絞り込みを行って、それらの分子と根管病原性の関係を明らかにしていくこととしている。 また一方で、動物モデルを用いて、絞り込まれたマーカー分子を指標とするメタオミクス解析と病理・免疫組織化学・質量分析イメージングの複合的な解析を行って、治療介入による根尖孔内外の病原性因子の量・質や局在性の変化と、根尖周囲組織における炎症反応の遷移の関係を明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
動物モデルを用いた研究について、実験を効率的に行うためにスケジュールを調整し、動物や試薬を次年度に購入することにしたため、次年度使用額が生じた。研究計画全般についての変更はない。
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Research Products
(1 results)