2022 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive analysis of host signaling infected by periodontopathogenic bacteria.
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22K09980
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大嶋 淳 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30755450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 幹代 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (30523089)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 歯学 / 口腔細菌学 / 微生物学 / 免疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはこれまでに、主要な歯周病原性細菌であるPorphyromonas gingivalisが、感染した宿主細胞において他の歯周病原性細菌感染時には見られない特徴的な遺伝子発現プロファイルを生じさせることを明らかにしてきた。そこで本研究では、歯周病の新規の創薬・治療戦略の創成を念頭に、低分子シグナル阻害化合物を用いたスクリーニングおよび転写産物の網羅的な解析手法を用いて、P. gingivalisによる病原性発揮メカニズムにおける宿主シグナルの全容解明を試みた。 まずは低分子シグナル阻害化合物ライブラリーの応用により、P. gingivalisによって引き起こされるシグナルがどのように伝達されているのかの同定を試みた。細胞に対する試薬処理および細菌感染は96穴マイクロプレート上で行い、SuperPrep Cell Lysis RT Kit for qPCR (東洋紡) を用いてそのままRNA抽出、cDNA合成を行うことで迅速かつ効率的にリアルタイムPCR解析を行った。解析の結果、antitumor (thymidylate synthetase) 5-FU、antitumor (tubulin):Vinblastine sulfate、PKG阻害薬Rp-8-CPT-cGMPS、Survivin阻害薬YM-155など複数の薬剤に本菌依存的なインターフェロンシグナル抑制に対する阻害効果が認められた。しかし、いずれの薬剤も細胞毒性が強く、候補シグナルを絞り込んでいくためには今後さらなるより特異的な解析が必要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
低分子シグナル阻害化合物ライブラリーを用いた解析の結果、複数の薬剤に本菌依存的なインターフェロンシグナル抑制に対する阻害効果が認められた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は同定したシグナル因子の欠損細胞および欠損マウスを用いたさらなる解析と、そのシグナルを標的とする創薬研究の基盤を構築し歯周病の分子標的薬の開発につなげることを目指す。
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Research Products
(1 results)