2022 Fiscal Year Research-status Report
Search for inflammation control using green tea-derived ingredients and caries progression control by inhibition of dental biofilm adhesion
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22K09997
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
井田 貴子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60790285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外園 真規 新潟大学, 医歯学総合研究科, 助教 (00876675)
野杁 由一郎 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50218286)
竹中 彰治 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50313549)
枝並 直樹 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80804567)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 歯学 / マクロファージ極性制御 / デンタルバイオフィルム / カテキン |
Outline of Annual Research Achievements |
旧来、う蝕あるいはう蝕継発疾患後に好発する歯の破折が、歯の喪失原因として上位を占めており、う蝕進行阻止および予防は早急に取り組むべき課題である。歯髄炎などのう蝕継発疾患においては、炎症制御が治癒にとって重要となる。炎症制御に関わるマクロファージは炎症性(M1)および抗炎症性(M2)の2つの極性を有し、M1を経てM2に移行すること明らかになりつつある。特にa-dの4つの表現型が同定されているM2については、口腔での機能は不明な点が多い。緑茶由来成分であるEpigallocatechin-3-gallate(EGCG)はM2誘導作用能が知られており、病原化するバイオフィルムが常在する口腔においては、過剰な組織損傷を制御し、組織修復を促進する作用が期待できる。 本年度は、in vitroモデルを用いてEGCGがM1およびM2マクロファージの極性変化に及ぼす影響を解析した。まずEGCGの濃度検討を行い、RAW264.7細胞の細胞増殖能に影響を及ぼさない100μMで添加することとした。次に、炎症惹起に用いるLipopolysaccharide(LPS)についても濃度検討を行い、1000ng/mlで添加することとした。RAW264.7細胞を播種して12時間後、LPSおよびEGCGを添加して12時間培養し、マクロファージ極性制御に関連する遺伝子の発現をqPCRにて解析した。M1マーカーであるArg2、Nos2、Il6の発現低下を認めたことから、M1への分極抑制は持続している可能性が示された。また、M2aマーカーであるMrc1の発現はEGCG添加群で上昇しており、M2への誘導が促進されている可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定より進展しており、現在EGCGがマクロファージの極性変化に及ぼす影響をタンパク発現の解析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ウェスタンブロッティングによるタンパク発現解析を行ったのち、EGCGがヒト唾液由来バイオフィルムの接着に及ぼす影響の解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
当初の計画ではウエスタンブロッティングを令和5年度に実施予定であったが、計画より進展sたためウエスタンブロッティング関連の試薬を令和4年度中に購入する必要が出た。よって、試薬購入のため前倒し支払請求する運びとなった。
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