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2022 Fiscal Year Research-status Report

侵襲性歯周炎の新規責任遺伝子の同定と病態解析

Research Project

Project/Area Number 22K10000
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

水野 智仁  広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (60325181)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松田 真司  広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (30611321)
應原 一久  広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80550425)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords侵襲性歯周炎
Outline of Annual Research Achievements

侵襲性歯周炎は家系内に集積する症例が数多く存在することから遺伝学的因子の関与が考えられている。本研究はNOD2およびMMD2に加え新規責任遺伝子を同定することによって、侵襲性歯周炎の発症機序を分子レベルで多方面から詳細に解析することによって、侵襲性歯周炎の疾患概念の解明を目指すことを目的としている。本年度はNOD2およびMMD2に変異を有していない2つの家系AとBに着目した。この2つの家系は家系内に複数の侵襲性歯周炎患者が存在している。2つの家系の侵襲性歯周炎患者のDNAを用いてエクソームシークエンスを行った結果、家系AでMAFが1/10000以下で、CADDスコアの高いヘテロの変異をかけいAの候補遺伝子変異とした。家系Bに関してはMAF1/10000以下の変異は存在しなかったため、全ゲノムシークエンスを行うことを考えている。侵襲性歯周炎の発症機序を分子レベルでさらに詳しく解析するため、MMD2変異に関して詳細な解析を行った。in silico解析においてA116V変異とR126P変異はタンパク質構造上で障害の生じる可能性が高いことがわかった。さらにKIマウスを使用した結果、KIマウスの好中球をfMLPで刺激した結果ワイルドタイプマウスに比べてERKのリン酸化が障害されることが示され、健常者にも存在するV99L変異ではERKのリン酸化は障害されないことが示された。また、患者の変異を持つKIマウス、V99L変異を持つマウスの好中球をIL-8で刺激した際に、走化能には差がないが、fMLPで刺激した際に、患者の変異を持つKIマウスでのみ、走化能が抑制されることが示された。よってMMD2に変異を有する侵襲性歯周炎患者では、細菌に対する好中球の走化能が抑制されることによって侵襲性歯周炎が発症していることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

侵襲性歯周炎の発症機序を分子レベルで多方面から詳細に解析するという目的に関して、MMD2に変異を有する侵襲性歯周炎患者の歯周炎発症機構はより詳細に解析することができた。新たな家系からの侵襲性歯周炎の原因遺伝子の同定に関しては、その候補遺伝子を数個にまで絞り込むことができているため、おおむね順調な進歩状況と考えられる。

Strategy for Future Research Activity

MMD2変異を有する侵襲性歯周炎に関してはA117V、R127P変異を持つKIマウスおよび健常者にもみられるV100L変異を持つKIマウスが作成済みであるためこのマウスの血液学的精査を含めさらに詳細な歯周炎発症機構の検討を行う予定である。A家系において候補遺伝子変異を数個まで絞っているため、詳細な検討を行ったうえでKIマウスの作成を行いたいと考えている。B家系においては全ゲノムシークエンスまで範囲を広げ候補遺伝子変異の探索を行う予定である。

Causes of Carryover

抗体あるいは血液学的検査を行う際の試薬を購入するには足りない額が次年度使用額として生じてしまった。この額を加えたうえで、抗体あるいは血液学的検査を行う試薬購入に充てたいと考えている。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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