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2023 Fiscal Year Research-status Report

炎症性歯髄におけるイオンチャンネルの役割

Research Project

Project/Area Number 22K10003
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

西谷 登美子  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (90815888)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 星加 知宏  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 講師 (20609953)
佐藤 匡  東北大学, 歯学研究科, 講師 (40637964)
矢島 健大  東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (40779550)
西谷 佳浩  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (60325123)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords歯髄炎
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、歯髄炎モデルラットにおけるTRPチャネル、Na+チャネルを含むセンサーや神経損傷に関わる物質の動態を免疫組織学的手法により解析する。今年度はパーキンソン病の原因タンパク質で、神経損傷にも関与するαシヌクリンの炎症歯髄における分布を調べた。マウス上顎第一臼歯の咬合面をラウンドバーで切削し、わずかに露髄させた後、覆髄・仮封・充填などの操作を行うことなく、そのまま放置した。1,3,5,7,14日後、Zamboni固定液でマウスを固定し、上顎骨をEDTAで脱灰、クリオスタットにて8μmに薄切し、αシヌクリンやTRPV2チャンネル、さらには痛みの伝達物質であり、炎症を助長するCGRPの免疫染色を行った。露髄1日後には、露髄直下の冠部歯髄に炎症性細胞浸潤が認められた。3日後の冠部歯髄では、炎症性細胞がさらに冠部歯髄内で増加し、一部の動物では膿瘍も形成されていた。5-7日後には全ての動物の露髄直下に膿瘍形成が認められ、炎症性細胞浸潤は冠部歯髄全体に広がっていた。14日後では、髄室は膿瘍で満たされ、根部歯髄に炎症性細胞が浸潤していた。しかし根部歯髄における膿瘍形成は限局的であった。免疫染色の結果、CGRP線維は露髄5-7日後に増加した。これらの線維は膿瘍の直下で念珠状の神経線維網を形成していた。14日後では根部歯髄にも同様の神経線維網が観察された。またαシヌクリン線維も露髄5日後に増加していた。冠部歯髄における膿瘍直下に、多くのαシヌクリン線維が太い神経線維束として観察された。これらの線維の陽性反応も明らかに増加していた。αシヌクリン神経線維束は露髄14日後でも根部歯髄に認められた。一方、TRPV2チャンネル陽性神経線維は膿瘍周囲にも大きな変化はみられなかった。以上の結果からαシヌクリンがCGRPと同様に痛みの伝達や炎症に関与する可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度はパーキンソン病の原因タンパク質で、神経損傷にも関与するαシヌクリンの炎症歯髄における分布を調べた。αシヌクリン、TRPV2、CGRPの分布を免疫組織学的手法で染色を行い解析を行っている。おおむね予定通りに進展している。

Strategy for Future Research Activity

来年度は炎症歯髄におけるTRPV1やNa+チャネルの分布を明らかにする予定である。

Causes of Carryover

今年度は効率よく行えたため次年度使用額が生じた。次年度においても免疫染色を中心とした実験と解析を行う予定であり、次年度で必要な物品などの購入に使用する予定である。

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Published: 2024-12-25  

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