2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K10034
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
沖 佳史 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80806571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 隆靖 広島大学, 病院(歯), 講師 (60240876)
土井 一矢 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80444686)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | チタン多孔体 / 骨誘導再生療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
三次元的網目状構造を有するチタン多孔体は,優れた骨伝導を有しており,骨再建後のインプラントの埋入および骨支持が可能である,骨再建部のインプラント支持には既存骨との確実な骨結合およびインプラント周囲の骨リモデリング機能が重要となる.アルカリ処理を用いた生体活性チタン多孔体は,表面に超親水性の網目状酸化膜を構築し,骨伝導を促進する.さらに,生体活性チタン多孔体は擬似体液(SBF)中で,表面に結晶性リン酸カルシウム(Ca-P)化合物を形成することができる.このCa-P構造体は,早期にCaイオンを溶出することで,骨代謝の低下した環境においても骨形成に適した骨代謝機転とし,骨伝導と骨誘導を合わせもつ効果が期待できる.本研究の目的は,アルカリ処理による超親水性網目状酸化膜層を有する生体活性チタン多孔体の上層にCa-P構造体を形成した骨誘導および骨伝導促進機能を持つ「骨代謝制御性チタン多孔体の新規開発よる顎骨再建療法の確立」を目指すことである. 樹脂基材含浸焼結法にて製作したチタン多孔体を5mol/L 水酸化ナトリウム溶液に浸漬(24 時間,60℃)し,アルカリ処理することで超親水性網目状酸化膜層を持つ生体活性チタン多孔体を製作し,生体活性チタン多孔体をSBFに浸漬し,表層へCa-P構造体を構築した骨代謝制御性チタン多孔体を製作した. 骨代謝制御性チタン多孔体の骨形成促進効果の検討として,雄性ニュージーランドホワイトラビット(19週齢)の両側大腿骨に骨窩を形成し,チタン多孔体(コントロール群)および生体活性チタン多孔体(テスト群)を埋入した.2週間の観察期間後,骨ブロックを採取し,非脱灰研磨標本を製作後,骨面積率を測定した. その結果,テスト群はコントロール群と比較して高い値の傾向を示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに研究を進められたため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は生体活性チタン多孔体による骨再建部位にインプラントを埋入し骨支持の検討を行う予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスにより学会や研究打ち合わせがリモートで行われたため. 次年度以降は規制が排除されるため、積極手に学会参加し見聞を広める.また、実験のn数を増やす.
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