2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of a Novel Treatment for MRONJ by Regulation of Local Bone Metabolism
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22K10059
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
峯 裕一 広島大学, 医系科学研究科(歯), 講師 (60605989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二川 浩樹 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (10228140)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | MRONJ / ONJ / 薬剤関連顎骨壊死 / 顎骨壊死 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)の発症に破骨細胞の分化および機能抑制が深く関与している点に焦点をあてる。これまでに構築したMRONJモデルマウスに対し、顎骨特異的に骨代謝を制御、特に破骨細胞の機能を正常化することで、MRONJの発症予防および治療効果を示すことを目的とする。これにより、骨吸収抑制剤を使用し破骨細胞の分化、機能抑制が起きている癌患者および骨粗鬆症患者等へ、顎骨特異的な骨代謝制御により、安全に補綴歯科治療を可能とする予防および治療法の開発を目指す。 初年度は、局所的な骨代謝を正常化させる候補物質としてリセドロネートアナログに着目し、研究を実施した。本研究で使用するリセドロネートアナログは、ビスホスホネートであるリセドロネートと構造式はほぼ同一であるものの、骨吸収抑制能がほぼ認められない。 ヒト間葉系幹細胞株に対して細胞活性を評価した結果、リセドロネートアナログの細胞毒性はリセドロネートと同程度であった。次に、ヒト間葉系幹細胞株において、骨分化誘導培地で培養中にリセドロネートおよびリセドロネートアナログがどのような影響を与えるか検討した。その結果、リセドロネート存在下のみ発現が変動する遺伝子候補を同定した。さらに、MRONJモデルマウスに対するリセドロネートアナログの効果を検証するための実験を開始した。次年度以降は、今年度の知見を基に、MRONJモデルマウスの詳細な解析を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リセドロネートアナログによるMRONJ新規治療法の開発を目指すにあたり、in vitroおよびin vivoの両面から実験を開始している。ヒト間葉系幹細胞株においてリセドロネートとリセドロネートアナログの反応性の差異について検証を進めている。また、MRONJモデルマウスの対する発症予防効果の予備的検討が進んでいることから、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、MRONJモデルマウスの詳細な解析を実施する。特に、組織学的および分子生物学的解析を実施する。
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Causes of Carryover |
in vivo実験の効率化のため、一部の実験の優先順位を変更した。また参加を予定していた学会がハイブリッド開催となったため、Web参加としたことから次年度使用額が生じた。次年度は、これらの予算を含め実験を推進する。
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