2022 Fiscal Year Research-status Report
インプラント周囲炎に対する上皮性シーリング強化型予防戦略の構築
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22K10068
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
山脇 勲 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70805176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 洋一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (60434792)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | インプラント |
Outline of Annual Research Achievements |
純チタンディスクを自動研磨機にて研磨を行うこととした。まず、適切な研磨時間・研磨スピード・研磨粒子径の大きさを策定した。その結果、10分間の#1500を最終研磨とした。その後、アルコール・アセトン洗浄を行った純チタンディスクに対し、短波長紫外線の照射時間によって表面構造の変化がないかを走査電子顕微鏡と走査型プローブ顕微鏡を用いて評価した。その結果、UV照射時間によって純チタンディスク表面の構造には変化を与えなかった。その後、純チタンディスクの親水性について評価したところ、紫外線照射時間が長くなるにつれて親水性が増加し、最終的に超親水性を確保できることがわかった。長波長紫外線についても同様の評価を行ったところ、純チタン表面構造に変化を及ぼさなかった。さらに親水性は、短波長紫外線と比較して親水性の向上には寄与しなかった。 ヒト歯肉上皮細胞にとって、付着・増殖しやすい環境、つまり適切な親水性について評価するため、まずは短波長紫外線のみの照射を行った純チタンディスク上で細胞接着試験と細胞増殖試験を行った。通常、親水性が向上するとタンパク質の吸着力が増強されるが、細胞にとって接着・増殖しやすい親水性は軽度な疎水性が適切であるとの報告もあり、本研究でも同様に超親水性では、ヒト歯肉上皮細胞の接着・増殖は低下するという結果となった。そこで、現在は紫外線照射時間を細分化して、細胞接着試験と細胞増殖試験を再度行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
短波長紫外線と長波長紫外線における純チタンディスクの表面構造の変化、親水性の変化について評価できており、現在、ヒト歯肉上皮細胞に対する細胞接着試験と細胞増殖試験を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト歯肉上皮細胞に対して最も細胞接着・細胞増殖しやすい親水性を評価し、適切な紫外線照射時間を策定する。超親水性では、逆に細胞接着・細胞増殖が低下する傾向を示しているので、まずは短波長紫外線照射時間を細分化して評価する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度に使用した純チタンディスクは研究室所有のものを使用したため、次年度使用額が生じた。次年度に細胞接着試験・細胞増殖試験を引き続き行い、タンパク吸着試験も行う予定である。
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