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2022 Fiscal Year Research-status Report

咽頭諸器官の発生におけるSHHシグナリングの役割

Research Project

Project/Area Number 22K10134
Research InstitutionJapan Women's University

Principal Investigator

奥原 滋  日本女子大学, 家政学部, 研究員 (10451973)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森田 圭一  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (10396971)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords喉頭蓋 / Shh / 軟骨
Outline of Annual Research Achievements

本研究初年度にあたり、マウスの導入が最大の課題であった。5アレルを2系統に分けて東京医科歯科大学から日本女子大学に移動したが、手続き開始から移動実行までに通常3か月のところ半年以上かかり、8月にようやく導入された。これを現在、希望の遺伝子型の複合個体で継代・交配して研究すべく飼育中である。まずは、喉頭・咽頭諸器官の発生系譜を追跡し、各系譜細胞の動態を観察できるように、神経堤由来細胞はWnt1-creアレル、中胚葉由来細胞はMesp1-creアレルを、R26R-LacZアレルと共に同一個体に複合させる。一方、喉頭蓋や舌が低形成になるモデルマウスは、ShhEGFP(Sonic hedgehog遺伝子欠失)アレルと、MFCS4del(Shhエンハンサー欠失)アレルの複合である。そこで、以下の2通りの交配を目指している。1組目はMFCS4del;Wnt1-cre複合とShhEGFP;R26R-LacZ複合との交配。2組目はMFCS4del;Mesp1-cre複合とShhEGFP;R26R-LacZ複合との交配である。喉頭蓋等低形成の責任細胞系譜を明らかにできる。
本研究ではRNAを組織切片上で検出するin situ hybridizationが主たる研究手技となるが、そのRNAが不用意に破壊されないような環境整備にも所属分野長の絶大な協力を得て、退職者が残した器具を洗浄して再利用するなどの努力も重ねて整備を達成した。12月には同技術を東京医科歯科大学分子免疫学分野にも導入を依頼され、実働し成果も挙げた。その他、切片作成環境や、realtimePCR器へのアクセス権なども取得した。
in situ hybridizationで必要なもののうち、研究者の知恵と技術が発揮されるのはprobeの設計である。これまで20年の集約を生かして必要なprobeを設計した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

マウスの繁殖は、半年以上たった今もはかばかしくない。移動した個体は比較的早く次世代を産んでくれたが、その次の世代は繁殖力が弱い。冬に入り、室温が最低20度、最高25度と振れ幅が大きいことが原因のひとつと考えられる。風防代わりの箱を被せて温度変化や風当たりをマイルドにするような工夫をして何とか冬を越し、今春多少の次世代個体が生まれた。今年度も冬になると同じような困難が生じる可能性があるので、そのつもりでマウスのサンプリングを集約的に行いたい。マウス以外は、実験手技等を確保するなど、特に問題なし。

Strategy for Future Research Activity

遺伝子組み換えマウスについて、東京医科歯科大学から移動したマウスが持つアレルは必要なアレル6本のうちの5本である。残り1本はWnt1-creで、所属分野長が飼育しているのだが、Wnt1-creを持つ個体を今譲渡されても、交配相手となる個体が乏しい。マウスの飼育に通常以上の工夫や気遣いが必要で、これまでにもプロ(三協ラボサービス、日本クレア、夏目製作所、東京医科歯科大学実験動物センター)に相談したが、今後も季節や状態に応じた工夫を行う。
2023年度は研究計画2年目にあたるので、進捗を学会発表し、広く意見を求めたい。具体的には、7月にあるTokyo Vertebrate Morphology Meetingと、12月にある分子生物学会を目指している。

Causes of Carryover

残額が生じた理由としては、以下の2つが主である。1つ目は、日本女子大学退職者が使っていた実験機器の中から譲渡を受けたために購入せずに済んだものがあったこと、2つ目は、前述マウス繁殖の遅滞により、実験が次の段階に進めない点があることである。研究の進捗により、次年度、次々年度にずれて使用することになる。次年度、次々年度とも主たる支出は組織学的解析とマウス飼育費用なのでこれらに使用する予定である。特にマウス飼料は値上がり著しいので、これに補充する。
今後は諸般の物価上昇に伴い研究費の運用は困難を増すと考えられる一方、申請時の金額の満額が交付されているわけでもなく、物価や消費税の上昇も交付金額に反映されないので、国民の税金を預かる自覚をもって、なるべく倹約したい。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 新規免疫チェクポイント分子ILDR2 の発現2022

    • Author(s)
      張晨陽、奥原滋、永井重徳、東みゆき
    • Organizer
      第64回歯科基礎医学会学術大会
  • [Presentation] A novel immune checkpoint molecule, ILDR2 is upregulated in the inflammatory by brain2022

    • Author(s)
      Farzana Sultana, Chenyang Zhang, Shigeru Okuhara, Sigenori Nagai, Miyuki Azuma
    • Organizer
      第87回口腔病学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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