2022 Fiscal Year Research-status Report
Compressed sensingを用いた正確な口腔癌深達度の三次元的取得
Project/Area Number |
22K10174
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
加美 由紀子 九州大学, 歯学研究院, 助教 (60552023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川野 真太郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (00398067)
筑井 徹 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (10295090)
吉浦 一紀 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20210643)
藤井 慎介 九州大学, 歯学研究院, 講師 (60452786)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | MRI / compressed sensing / 口腔癌 / 舌癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、腫瘍の深達度 (depth of invasion:DOI) 計測の基準となり得る画像検査法を確立するため、MRIの新しい高速撮像法であるcompressed sensing (CS) の特性に注目し、造影剤の腫瘍と周囲炎症への到達時間の差を利用して、腫瘍実質のみを三次元的に正確に描出することを目的とした。得られた画像は、超音波画像や、拡散強調画像 (Diffusion weighted image:DWI) の新しい手法であるCS併用DWI (CS DWI) および病理組織と比較し検証する。 初年度はまず、CSを併用した3D T1 turbo field echo with compressed SENSE (CS-3D-T1TFE) の最適時相での取得法の検討をおこない、CS factorの決定やK0時間の確認をおこなった。また、CS-3D-T1TFEシーケンスを用いた舌癌の描出が、従来のmulti-slice spin echo (MS-SE) 用いた場合の描出と比較して問題のないことを確認したことから、CS-3D-T1TFEを用いた舌癌症例の撮像を進めた。現在、症例数の蓄積中である。また、舌癌症例に対し、術前超音波検査にて口腔内用プローブを用いた超音波画像取得を進めた。さらに、可能な症例に関しては、病変の切除直後に、切除標本に対する3Dプローブを用いた3D超音波画像取得をおこなった。こちらも現在、症例の蓄積中である。 CS DWIに関しては、現在シーケンス調整中であり、さらなる検証が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まず、CS-3D-T1TFEシーケンスを用いた舌癌の描出が従来のMS-SEシーケンスと同等かそれ以上に良好であることを確認したことから、CS-3D-T1TFEを舌癌の臨床症例に応用し画像の取得を進めた。また、術前超音波検査にて口腔内用プローブを用いた画像取得を進めたことに加え、可能な症例に関しては、病変の切除直後に、切除標本に対する3Dプローブを用いた3D超音波画像取得をおこなった。 CS DWIに関しては現在シーケンスの検討中であり、歪みの少ない、高空間分解能 (再構成ピクセル1 x 1 x 2mm程度)を有するDWI の取得を目標として準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
CS-3D-T1TFEシーケンスを用いた舌癌のMR画像を蓄積する。口腔内プローブを用いた舌癌の超音波画像、可能な症例に関しては切除標本に対する3Dプローブを用いた超音波3D画像の取得をおこない、それらの症例を蓄積する。 取得したそれぞれの画像の解析法(DOI計測法)、画像間のDOI比較法を検討する。 CS-3D-T1TFEシーケンスを用いたMRIのDOIと、超音波DOIの比較検討をおこなう。 CS DWIのシーケンス検討をおこなう。シーケンスが決定したら、それを用いた舌癌症例のDWIを取得を進める。 CS CE 3D-T1WIとCS DWIの単独画像およびfusion画像、超音波画像、病理組織標本のDOIを比較し評価する。
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Causes of Carryover |
今年度は、未だ新型コロナの感染状況などを考慮し国際学会への研究調査を控えたため、旅費や国際学会参加費が発生しなかった。またボランティア撮像を控えたため謝金が発生しなかった。国際学会の参加も徐々に再会され始めたため、今後は国際学会に参加し、研究調査や成果発表をおこなう予定である。
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