2023 Fiscal Year Research-status Report
Tooth regeneration by molecular targeted therapy using USAG-1 as a target molecule
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22K10185
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
高橋 克 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 保健・健康研究部, 研究主幹 (90314202)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 抗体製剤 / 歯の再生 / 第3生歯 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト化抗USAG-1抗体の最終開発候補物TRG035は、先天性無歯症モデルマウス・ビーグル犬において単回腹腔内投与/静脈内投与にて欠損歯を回復できることを明らかにした。希少疾患先天性無歯症患者に対する先天欠如した永久歯の再生に関して、ヒト化抗USAG-1抗体の最終開発候補物TRG035を用いた安全性試験、血中薬物動態試験、臨床治験グレードのGMP製剤の開発等の前臨床開発およびPMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)対面助言を完了し、第1相臨床試験のプロトコール骨子に関してPMDAの同意を得ることができた。現在、トレジェム社、京都大学および医学研究所北野病院、AMEDとの産官学の連携により、今年の9月開始予定でPI試験の準備をすすめている。現在のところ、フェレットの投与による第3生歯形成を確認する実験系において、投与濃度、投与時期等を変更して検討すすめてきたが、第3生歯の再生に関して、効率的な効果を確認する方法を確立するまで至っていない。これまでに、我々は、無歯症モデルマウスに加えて野生型マウスにおいてもマウス抗USAG-1抗体を単回投与すると、用量依存的に、本来であれば退化消失する乳歯や永久歯を再生できる実験系を確立してきた。そこで、その実験を用いて第3生歯と同様に本来であれば退化消失する歯の原器を更に効率的に再生できる手法の開発に取り組んでいる。また、新たな第3生歯の再生手法を検討する動物モデルとして、乳歯、永久歯と2生歯性でヒトと同じ歯式を有する哺乳類の検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した様に、知財を取得した各USAG-1抗体を用いて2023年度は、予定していた②2生歯性のフェレットを用いたUSAG-1中和抗体の第3生歯形成の至適濃度、投与時期の検討を施行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本予算に加えてAMED難治性疾患実用化研究事業等の大型予算を獲得できたため、2生歯性モデル動物としてフェレットに加えて、ヒトに近い霊長類のカニクイザルを用いた検討を開始した。申請書に記載した様に、知財取得した5個の各USAG-1中和抗体単独投与にて有効性が低い場合は、その他の手法との併用等の新規の手法も検討する。
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Causes of Carryover |
フェレットを実験動物として活用している他の産官学連携事業において、本申請を推進するために必要なフェレットの飼育費用はカバーすることができたため、本年度の研究を推進することができた。次年度以降も高額な費用を要する非齧歯類モデル動物の解析に有効活用する予定である。
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