2022 Fiscal Year Research-status Report
炎症性サイトカインを標的とした進行性下顎頭吸収に対する治療法の新機軸
Project/Area Number |
22K10189
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野上 晋之介 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (70573575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊本 裕行 東北大学, 歯学研究科, 教授 (70215028)
飯久保 正弘 東北大学, 歯学研究科, 教授 (80302157)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 進行性下顎頭吸収 / 炎症性サイトカイン / 抗TNF-α抗体 / 顎関節 / 顎変形症 |
Outline of Annual Research Achievements |
進行性下顎頭吸収( PCR)は、骨格性下顎後退症に対する顎矯正手術後に下顎頭が進行性に吸収する病態をいい、術後の後戻りの原因の一つとなっている。その発症原因は不明とされてきたが、応募者らは家兎を用いてより 臨床に近いPCRモデルを作製した。その顎関節滑液内には炎症性サイトカインであるTNF-αが過剰に発現しており、PCR発症の原因の1つとして考えられることを報告した。そこで本研究は家兎のPCRモデルに抗TNF-α 抗体製剤を投与し下顎頭吸収について多角的に解析することで、抗TNF-α 抗体製剤のPCR の予防的効果を実証する。まず2022年度は卵巣摘出した雌の家兎計12羽を使用した。卵巣摘出家兎の顎関節炎の誘発には応募者の先行研究の方法に準じて行った。感作としてフロイント完全アジュバンドを添加させたオボアルブミン(OVA)抗原液4mg/mlを家兎の上背部の5か所に皮内注射を行い、2週後にもう一度同様の皮内注射を行った。惹起は2回目の感作から5日後に40μg/100μlのOVA溶液を皮内注射し、上関節腔内に4mg/0.2mlのOVA溶液を注射し顎関節炎を誘発させた。最後に抗TNF-α 抗体製剤(エタネルセプト )を実験群1は0.4mg/kg、実験群2は0.8mg/kgを皮下注射し各群エタネルセプト投与直前と投与72時間後に顎関節滑液を採取した。 次に全身麻酔下で顎下部正中切開で下顎骨下縁を露出させ、皮質骨骨切りはオトガイ孔と第一臼歯間で行った。骨切り部位から対称的にキルシュナーワイヤーを経皮的に貫通させ、結紮線と即時重合レジンによって自作製延長装置と固定し、待機期間を設けずに0.25mm/回を2回/日のペースで7日間の延長を行った。 現在、各群延長終了1週後、2週後、4週後に2羽(4側)の試料(滑液・ 下顎骨)採取し下顎頭部の骨吸収を画像・ 組織学的検査により検証している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点までそれぞれの実験群を6羽ずつ行い試料採取まで終了している。今後、画像検査および組織学的検査による評価で試料採取時期のプロトコールを見直し、必要時は試料採取時期を変更する。2022年度はこのプロトコールの見直しまで進める予定であったが2023年度に行うこととし、あわせて母数も増やしていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
実験群12羽の画像・組織学的評価で予定のプロトコールで問題がないと判断されれば、実験群をそれぞれ予定の12羽ずつ行い、その後対照群も順次実験を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度の物品費として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Condylar resorption following compressive mechanical stress in rabbit model- Association of matrix metalloproteinases2022
Author(s)
Nogami S,Kataoka Y, Yamauchi K, Yanagisawa Y, Imoto K, Kumasaka A, Izumita K, Kajita T, Iikubo M, Kumamoto H, Takahashi T
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Journal Title
In Vivo
Volume: 36
Pages: 2126-33
DOI
Peer Reviewed