2022 Fiscal Year Research-status Report
認知症への静脈内鎮静法の安全性の検証と新規歯科治療ストレス軽減法の開発
Project/Area Number |
22K10207
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
河原 博 鶴見大学, 歯学部, 教授 (10186124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 幸江 久留米大学, 医学部, 准教授 (10279135)
河端 和音 鶴見大学, 歯学部, 助教 (10908156)
山田 麻記子 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (20556526)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 作業記憶 / セボフルラン / C57BL/6Jマウス / Y字迷路 |
Outline of Annual Research Achievements |
C57BL/6Jマウスを用いてセボフルランの作業記憶への影響を、Y字型迷路を用いた空間作業記憶試験を行って以下の方法で検討した。C57BL/6Jマウス12週齢にボックス内でセボフルラン吸入を行う群と空気吸入を行う群を設定した。セボフルラン、空気吸入前の対照試験を2日に分けて2回行い、2回目の試験直後に、ボックス内でセボフルラン1.5MAC(minimun alveolar concentration)、もしくは空気を90分間吸入させた。そして吸入後1、3、5、7、10日後、さらに吸入後2週間から吸入後20週間まで1週間間隔、計24回(対照試験を含めて計26回)の空間作業記憶試験を行った。 その結果、空気群では、吸入前、吸入後20週間までの各時点で、総進入回数、交替反応、作業記憶に有意の変化がないことを確認し、セボフルラン群でも、同様に吸入前、吸入後20週間までの各時点で、総進入回数、交替反応、作業記憶に有意の変化がみられないことを観察した。また、空気群、セボフルラン群の群間でも吸入前、吸入後20週間までの各時点で有意差の見られないことを確認した。 次に、C57BL/6Jマウス40週齢に、前述の12週齢群と同様にボックス内でセボフルラン吸入を行う群と空気吸入を行う群を設定し、12週齢群と同様の方法でセボフルランと空気を90分間吸入させ、同様の空間作業記憶試験を行った。 その結果、12週齢群と同様に40週齢群でもセボフルラン群と空気群による総進入回数、交替反応、作業記憶に有意の変化がみられないことを観察し、空気群、セボフルラン群の群間でも吸入前、吸入後20週間までの各時点で有意差の見られないことを確認した。 以上から、90分間のセボフルラン吸入は若年マウスそして高齢マウスのいずれに対しても作業記憶に影響しないことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
作業記憶試験に関する研究を中心に行い一定の研究実績を得たが、マイクロダイアリシスを用いた研究に関しては、統計処理による比較検討を行うまでの個体数に達していない。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロダイアリシスを用いた研究を進捗させ統計処置による比較検討を進めていく。
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Causes of Carryover |
セボフルラン余剰ガス吸着装置、研究試薬等が当初予定より安価に購入できたため次年度使用が生じた。翌年度として請求した助成金と合わせて電気化学検出器比較電極などの物品購入費に充てる。
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