2022 Fiscal Year Research-status Report
画像指標と臨床所見を統合した脆弱性骨折リスク患者スクリーニングシステムの開発
Project/Area Number |
22K10208
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
田口 明 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70243582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 紀幸 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (10460445)
吉成 伸夫 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20231699)
勝又 明敏 朝日大学, 歯学部, 教授 (30195143)
東 幸仁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (40346490)
高橋 淳 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (60345741)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症 / パノラマエックス線写真 / 皮質骨形態 / 脆弱性骨折 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の予定は研究で用いる新規人工知能システムの開発であったが、初年度の分担額が新規人工知能システムの開発費に達しなかったことから、2年目の準備として、脆弱性骨折と関連する基本的因子についての疫学的検証を行った。対象とするのは、性別、年齢、体格指数と現在歯数および自己申告における歯周病の有無であった。二重エネルギーX線吸収測定法(DXA法)を用いた腰椎または大腿骨の骨密度測定を受け、パノラマX線検査を実施した778例について、既存の人口知能である深層畳み込みニューラルネットワークを適用した結果、性別、年齢および体格指数ともに重要な因子であることが判り(p<0.001)、これら因子を追加することで、パノラマX線画像単独に比して、精度は84.5%にまで上昇した。 一方で、843名の閉経後女性において、既存骨折と現在歯数および自己申告の歯周病の症状の有無との関連について検証した。自己申告の歯周病の症状については、実際に歯周病専門医が診断した評価と相関していた。現在歯数および自己申告の歯周病の症状は、既存非椎体骨折(橈骨遠位端骨折、大腿骨骨折等)とは関連しなかったが、日本人に特徴的に多いとされる既存椎体骨折と有意に関連することが判った。2年目からは新規人工知能システムの開発を行っていくが、性別、年齢、体格指数といった基本因子に加え、現在歯数および歯周病の症状を加えて、新規人工知能システム(畳み込みニューラルネットワーク:CNN)の改良までを行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度は新規人工知能システムの開発がメインであったが、初年度配分の金額が人工知能システムの開発に追い付かなかったため、新規人工知能システムの開発は2年目となった。その代わり、1年目には、パノラマX線画像に加えての重要な因子探索を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
先ずは新規人工知能(畳み込みニューラルネットワーク:CNN)の開発を行うことを優先する。初年度にはパノラマX線画像の下顎骨下縁皮質骨形態指標に加えるべき追加予測指標(年齢、性別、体格指数、現在歯数、歯周病症状)を検証できたことから、これら因子を追加して、新規人工知能の性能評価を行う予定である。加えて最近、WHOが開発したFRAXのシステムをパノラマX線画像の下顎骨下縁皮質骨形態指標に加えた場合、骨粗鬆症スクリーニング能力に向上が見られたというノルウエーからのチームの報告があったため、FRAXの因子も入れて検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は新規人工知能システムの開発を目的としていたが、初年度交付額が開発のための金額に届かなかったため、次年度へ繰り越した。
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Research Products
(8 results)