2022 Fiscal Year Research-status Report
免疫チェックポイント阻害薬耐性克服を目指した新規動注免疫療法の開発
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22K10226
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
光永 幸代 横浜市立大学, 医学研究科, 共同研究員 (20567606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
來生 知 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (30545059)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 動注 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔癌治療において、近年免疫チェックポイント阻害剤(ICI)が臨床応用され、生存期間の延長など目覚しい効果が見られているが、奏効率の低さが課題で、またいくつかの耐性機構が存在することが分かりつつある。そこで本研究ではトランスレーショナルリサーチとして、がん組織内に特異的に薬剤や細胞を還流できる超選択的動注法を応用し、活性化T細胞の組織内濃度を高める他、耐性を解除することが期待される薬剤をICIと併用投与することで、より副作用が少なく高い抗腫瘍効果が期待できる新しい治療法の確立を目的とする。その投与方法や薬剤分布などを検討し、近い将来の臨床応用を目指す。浅側頭動脈を用いた動注化学療法は本邦で共同開発されたもので、さらに後頭動脈を用いる事で同時2経路(左右合 わせて4経路)による投与を可能とした。よってこの超選択的動注法に標的治療薬を応用する研究は、例えば腫瘍中心部と腫瘍周辺部で標的を変えるなど、様々な応用が可能で学術的意義も高い。本研究ではがん組織内に特異的に薬剤を還流できる超選択的動注法を応用し、ICIの耐性機構を解除する薬剤と共にICIを投与することで、全身の免疫関連副作用が少なく高い抗腫瘍効果が期待される次世代の免疫療法の確立を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスを用いた動注療法を確立するため、実体顕微鏡を用いて頸動脈露出を行ったが、血管の径が小さく注射が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
より多くの経験をすることで実験手技の向上と安定を行うことで次年度以降の確立を目指す。
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Causes of Carryover |
実験手技の向上の時間を要したため、本実験の実施が行えず次年度使用額が生じたが、本年度は二人体制で実施することでより多くの実験を行う予定である。
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