2023 Fiscal Year Research-status Report
顎顔面領域におけるエピジェネティックな見地からみた上皮間葉ネットワークの解明
Project/Area Number |
22K10240
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
東堀 紀尚 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (50585221)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | エピジェネティック / 上皮間葉相互作用 / ヒストンメチル化酵素 / 顎顔面発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
口唇裂・口蓋裂をはじめとする先天性疾患には、遺伝要因と環境要因との相互作用によって発症する多因子疾患が多数存在する。近年、がんを始めとした疾患の 発症メカニズムとして環境要因によるエピジェネティックな変化が報告されているが、顎顔面領域における先天性疾患とエピジェネティックな制御機構との関連 の報告は少ない。一方、顎顔面の正常発生において、神経堤細胞の増殖・分化のみでなく、それを取り囲む上皮細胞からのシグナルも同時に重要であると報告さ れている。本研究は、上皮細胞特異的にヒストン修飾酵素Setdb1をノックダウンさせ生じた顎顔面の発生異常の発症メカニズムを解析することにより、上皮細胞 におけるエピジェネティック制御機構が間葉細胞へ与える影響を解明することを目的とし、研究を行っている。 Setdb1fl/fl,Keratin 14-Cre+マウスでは対照群と比較し、歯の発生の遅延(胎生15.5日齢以降)、エナメル質の菲薄化、およびエナメル芽細胞の分化異常(生後7日齢)を認めた。マイクロCTおよび走査型電子顕微鏡所見からSetdb1fl/fl,Keratin 14-Cre+マウスの臼歯咬合面に著しい咬耗を認めた。以上の内容を論文にまとめ国際誌へ投稿中である。また、臼歯歯胚の上皮成分において歯の分化マーカーの遺伝子群の発現変化についてもqPCRにおいて検討中である。なお、当初予定していたRNA-seqは、十分な細胞量の収穫が現在のところ困難であり、収穫量を増やす手技を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
表現型の解析について、国際誌へ投稿中であること、また、予定しているRNA-seqはやや難航しているが、代替としてqPCRによる歯の分化マーカー遺伝子群の発現解析を行い、概ね順調に進んでいると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
SETDB1が直接関与している遺伝子の同定および結合部位の解析を行う。
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Causes of Carryover |
RNA-seqを予定していたが、行っていないため。次年度行う予定である。
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Research Products
(2 results)