2022 Fiscal Year Research-status Report
小児期における咀嚼機能の発達と心疾患の関連性ー萌出不全モデルマウスを用いた検討ー
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22K10255
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
成山 明具美 鶴見大学, 歯学部, 助教 (90440304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝田 芳信 鶴見大学, 歯学部, 教授 (20184145)
和田 悟史 鶴見大学, 歯学部, 助教 (20581119)
大貫 芳樹 鶴見大学, 歯学部, 講師 (50288114)
奥村 敏 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60233475)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 萌出不全モデルマウス / 咀嚼機能 / 心疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
成人、特に高齢者において齲蝕や歯周病などが原因の歯の喪失による咬合状態の悪化が歯や顎、口腔機能のみならず、心機能を含めた全身の健康にまで大きな影響を及ぼすことが指摘されており、そのメカニズムに関する詳細な報告も多い。しかしながら、小児期におけるこの種の研究は非常に少なく、特に、正常な口腔機能を獲得する前の小児期において、歯の先天欠如や不適切な口腔内管理による歯の喪失が原因で生理的な咬合刺激が欠如した場合、成人で歯を喪失した場合と同様に心機能異常を誘発するか否かは不明である。一方、小児期に見られる心疾患は原因不明であることが多く、小児における歯の欠損と心疾患との関連性が示唆されているが、その因果関係やメカニズムに関する報告は不十分である。 本研究において、萌出不全モデルとしてmi/miマウス[小眼球症マウス:MITF(Microphthalmia-associated transcription factor; 小眼球症関連転写調節因子)に突然変異があり、歯が萌出しないために無歯顎で咬合が欠如している]を用いて、生後まもない小児期の生理的な咬合刺激が心臓に及ぼす影響について明らかにすることを目的としている。 今回、我々が行った寿命調査において、mi/miマウスでは、平均17か月と、野生型マウス(平均38か月)と比較して、寿命が短い傾向にあり、また生後まもなく死亡するケースが多くみとめられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
mi/miマウスは、それ自体に繁殖能力がなく、いったんヘテロマウスを増やして繁殖させなければならず、繁殖に時間がかかった。また、生後まもなく死亡するケースが多くみられ、サンプル数の確保にやや時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、心臓自律神経機能の解析(心拍変動)、心臓の形態解析、分子メカニズムについて、詳細な解析を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
組織切片染色用の抗体の条件検討に時間を要したため当初の実験計画で年度の後半に購入予定であった抗体を購入しておらず、次年度使用額が生じた。使用計画としては、線維化、アポトーシス等の解析用の抗体を購入する予定である。
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Research Products
(8 results)