2022 Fiscal Year Research-status Report
Sp7-Dlx相互作用の顎顔面骨再生における機能の解明と歯科矯正治療への応用
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22K10261
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大久保 和美 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10396715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西條 英人 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80372390)
北條 宏徳 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (80788422)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 歯科矯正学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、『Sp7-Dlx5ダブルノックアウトマウスの顎顔面骨形成の解析』のため、遺伝子改変マウスを用いた解析を行った。Sp7+/-マウスとDlx5+/-マウスを掛け合わせ、野生型(WT)、Sp7+/-、Dlx5+/-、およびSp7+/-;Dlx5+/-(Sp7;Dlx5 DKO)マウスを作出した。当初、作出したマウスの遺伝型を決めるGenotyping PCRの結果が安定しなかったため、ゲノムDNAの回収方法の最適化を行った。また、新たにプライマーを設計し、PCR条件の最適化も行った。遺伝子欠損による表現型が新生仔において認められるか検討する目的で、成獣での解析に先立ち、新生仔での解析を行った。Alcian blueとAlizarin Redを用いたWhole mount染色で、軟骨組織と石灰化組織の形成を評価した。頭蓋骨の形成において、野生型マウスと比較して、Sp7+/-マウスとDlx5+/-マウスでは、石灰化組織の面積に大きな変化が認められなかったのに対して、Sp7;Dlx5 DKOマウスでは頭蓋骨の形成不全が認められた。この傾向は、舌骨や鎖骨においても同様の傾向が認められた。今後、例数を増やして統計学的な解析を行うこと、および組織切片を作製し組織学的な解析を行うため、マウスの準備等を進めている。 次に、『歯槽骨骨髄由来間質系細胞の増殖・分化・survivalの解析』を行うために、まずは野生型マウスを用いて、組織採取および細胞培養法の最適化の検討を開始した。歯槽骨骨髄由来細胞に加えて、長管骨(大腿骨および脛骨)骨髄由来細胞についても検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子改変マウスの作出、Genotyping PCRの最適化が進み、解析を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
歯槽骨骨髄由来間質系細胞を用いた解析において、解析に必要な細胞を確保できない場合は、長管骨骨髄由来細胞を用いた解析も視野に入れて準備を進める
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Causes of Carryover |
保有している在庫物品を利用することができたため。来年度以降に関しては新たに購入が必要の見通し。
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Research Products
(4 results)