2022 Fiscal Year Research-status Report
Construction of enamel self-healing system by amelogenin
Project/Area Number |
22K10279
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
倉重 圭史 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (30453278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 光希 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (30453260)
伊藤 修一 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50382495)
中尾 友也 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (90733048)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | amelogenin |
Outline of Annual Research Achievements |
エナメル質形成不全の種類には、遺伝的傾向により全顎的に発症するものと、特定の歯に限局したものがある。限局的なエナメル質形成不全は、乳歯の齲蝕、外傷のほか、永久歯の切歯と第一大臼歯で特徴的にみられるMolar Incisor Hypomineralization(MIH)がある。エナメル質形成不全は、歯の表面が滑沢でもあるにかかわらず白濁や変色を伴うもの、表面形状が粗造であるもの、実質欠損を伴うものがある。歯の表面が滑沢であるものや粗造の程度によるが軽度の形成不全においては、フッ化物応用法や歯面コーティングを行い齲蝕制御し経過観察する。実質欠損を伴う場合、グラスアイオノマー修復や、既製金属冠修復が有効である。しかし、軽度のエナメル質形成不全においてのフッ化物応用法や歯面コーティングは、フッ化物による歯の再石灰化を誘導し既存のエナメル質の強化を促すのみであり、年単位の期間を要する。エナメル質形成不全は、色調の異常を伴うこともあり、再石灰化を促すのみでは色調自体の改善は困難である。特に、小児歯科ではう蝕が減少しており、歯の色調の相談が多くなっている。自然な歯の色は、周囲の人々に好感をもたせる重要な要素と認識されており、審美的な面からも潜在的なニーズが高く、歯質が再石灰化しても、色調面の改善は困難である。 アメロジェニンは、エナメル基質中の90%以上を占める主要なエナメル蛋白であり、エナメル質形成に深く関与している。エナメル質の形態はアメロジェニンにより作られ、その空間に過飽和のカルシウムおよびリン酸イオンが集積することにより、結晶成長が生じると考えられている。 そこで本研究は、アメロジェニンが95wt%含有されているエムドゲインに着目し、エナメル質の色調への影響を調査している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
とくに遅延もなく順調である
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Strategy for Future Research Activity |
今後、エムドゲインを使用し、誘導したHAPの構造変化について追求する予定である。
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Research Products
(1 results)