2022 Fiscal Year Research-status Report
オーラルフレイルが全身に及ぼす影響の解明:動物モデルの行動学的・分子生物学的解析
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22K10292
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤下 あゆみ 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (30755723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佛坂 斉祉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (90199513)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | オーラルフレイル / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢社会を迎えた現在、生涯にわたる口腔機能の維持・向上が重要な課題となっており、「オーラルフレイル」の概念が注目されている。しかし、その診断の指標や治療法は未だ検討段階にある。本研究はオーラルフレイルモデルマウスに対して、顎運動ならびに舌運動、筋活動などの生体情報を同時計測する多元的機能解析システムおよび3DマイクロCTによる経時的な形態変化観察を行い、顎口腔領域の機能的変化および形態的変化を解明する。また行動学的実験により認知機能を評価し、さらに老化マーカー分子を定量することにより細胞生物学的な加齢変化へもたらす影響についても解明する。 本研究の目的は、オーラルフレイルの病態解析および全身性に及ぼす影響の基礎的データを取得することである。オーラルフレイルモデル構築に神経筋接合部でのアセチルコリン放出阻害作用のあるA型ボツリヌストキシン(BTX)をマウスの咀嚼筋に投与し、筋機能を低下させる手法は、既存の機能低下モデル構築法と異なり、血液供給を持続させたまま、手術に伴う瘢痕や神経障害を生じることなく特定の咀嚼筋に限局的に作用する。手技的な侵襲がほぼないため、介入後の縦断的観察に適しており、オーラルフレイルによる全身への影響の評価の精度が向上する。 今年度は、マウスの両側咬筋・側頭筋にBTXを注入し、機能低下を惹起したオーラルフレイルモデルマウスのマイクロCTによる形態データを収集し、骨形態計測を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
機器の故障により予定していたデータ計測および解析が困難となったため。現在一部システムを変更して実験を継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
サンプル数を増やして形態データ解析および顎口腔機能データの解析を行い、ボツリヌストキシンの注入量を変化させることで、咀嚼機能にどのような違いが表れるか比較検証を予定する。
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Causes of Carryover |
マウスの実験施行匹数が予定よりも少なく、それらに関わる実験物品費用が減少したため。よって、次年度に予定匹数を追加して3次元顎運動・筋活動計測に必要な電極、磁石等の実験物品費用に充てる。また、マウスの予定匹数追加に伴う飼育経費や手術に使用する薬品の購入に充てる予定。
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