2022 Fiscal Year Research-status Report
Factors associated with the choice of uninsured treatment and regular examination after treatment in prosthodontic treatment
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22K10305
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Research Institution | The Nippon Dental University College at Tokyo |
Principal Investigator |
大島 克郎 日本歯科大学東京短期大学, その他部局等, 教授(移行) (40409230)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 受療行動 / 医療費支出 / 保険外治療 / 定期管理 / 欠損補綴 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,欠損補綴治療に伴う受療行動のうち,治療時の医療費支出と治療後の定期管理に着目した分析を行う.研究初年度(2022年度)は,大きく以下2点の分析等を実施した. 1)研究2年目以降に実施予定の調査研究に備えて,先行研究の文献レビューを行うとともに,調査のためのフレームワークを作成した.文献レビューでは,可撤性義歯や固定性義歯,歯数などを主として,Web上での調査において口腔状態を測定するための評価法について望ましい要素を特定した.また,この作業を通じて設計された評価項目について,一般の者(歯科医療従事職種の資格をもたない者)を対象にプレテストを実施し,評価法の検証を行った. 2)治療後の定期管理に関する分析に備えて,定期的な歯科健診への便益を測定し,基礎データを収集した.定期歯科健診への便益として,仮想評価法を用いて支払意思額(Willingness to pay:WTP)を評価した.全国規模での性・年代・地域別で割当抽出された3,336人のデータを使用して,定期管理群と非定期管理群とに分け,定期歯科健診へのWTP値を評価した.定期歯科健診へのWTP値は,定期管理群(1,763人)では中央値3,000円(25~75%:2,000~4,000円,平均3,439.6円),非定期管理群(1,502人)では中央値2,000円(25~75%:1,000~3,000円,平均2,713.0円)であった(抗議ゼロに該当する回答は除外した).両群間には統計学的有意差が認められた(Mann-Whitney U test,p<0.001).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度(2022年度)においては,研究2年目に実施予定の調査研究に備えて,先行研究の文献レビューや調査フレームワークを整理することができた.また,歯科への定期管理実施に対する便益として定期歯科健診のWTP値を評価し,本研究課題を遂行するうえでの基礎データを得ることができた. 以上のことから,本研究課題の進捗状況に関しては,現時点においておおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画として,欠損補綴治療における医療費支出・定期管理とその関連要因について調査・分析を行う.
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Causes of Carryover |
次年度(2023年度)に必要な経費が当初の予定よりも増加する可能性が見込まれたため,本年度の支出を抑えた.
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