2022 Fiscal Year Research-status Report
マイクロラーニングによる技術修得系研修のICT教育は対面での実技研修を超える
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22K10312
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
野上 朋幸 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (00380858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜飼 孝 長崎大学, 病院(歯学系), 教授 (20295091)
鎌田 幸治 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (60264256)
角 忠輝 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (80284701)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マイクロラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
1.マイクロラーニング環境の整理 令和4年度はマイクロラーニングを活用する環境を整えるために、新人歯科医が支台歯形成の研修を行う際に、手本として活用できる動画を作成した。これは、これまで行っていた支台歯形成研修で指導医が実演する支台歯形成を新人歯科医が見学していたものの代替となるものである。まず、上顎右側中切歯の模型歯に指導医が前装冠用の支台歯形成を行う様子を撮影・編集し、開始から終了までを収録した約18分のフル動画と、支台歯形成の段階ごとに6ステップに分割したパート動画(約1分30秒~5分)を作成した。各支台歯形成場面での注意点は動画中にテロップで表示し指導を行うこととした。動画撮影はスマートフォン用アームスタンドで固定したiPhone13(Apple)で行い、支台歯形成は練習用マネキンに固定した顎模型上の切削練習用メラミン歯に対しタービン、ダイヤモンドバーを用いて行った。次に作成した支台歯形成動画をインターネット上で配信し、登録者が自由に閲覧できる状況を整えた。また、登録者ごとに動画を再生した日時、再生回数、再生時間を集計できる環境とした。 2.マイクロラーニングの試運転 研究代表者らが指導を担当している令和4年度研修歯科医の希望者に対し上顎右側中切歯の前装冠支台歯形成の研修を行った。支台歯形成を行う予定日の7日前に1で作成したフル動画、パート動画をともにインターネット上で配信開始し、研修参加者は動画配信期間中、自由に各自のスマートフォンで動画を閲覧し支台歯形成の実演に臨むことができた。また、閲覧状況は再生日時、再生回数、再生時間を集計することができた。再生時間は秒単位で計測することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度の研究計画では、マイクロラーニングの有効性を明らかにするために、支台歯形成における手本動画のフル動画とパート動画の閲覧回数を集計分析する予定だったが、動画再生状況を登録者ごとに集計できる動画配信環境を整えるのに時間がかかり、少人数に対するマイクロラーニングの試運転までしか達成できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は支台歯形成動画の歯種とともに研修歯科医への動画閲覧後+支台歯形成の研修を増加し、マイクロラーニングの効果について分析する。また、当初の計画通り、研修歯科医が自らスマートフォンで撮影した実演動画をインターネット上に課題として提出し、その動画を指導医が評価することに対し分析する予定である。一方、本研究の遂行には研修歯科医が動画を閲覧するモチベーションが必須である。そのモチベーションを維持するための対策について分析が必要と考える。
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Causes of Carryover |
本年度中に購入予定だったものは概ね予定通り購入できている。スマートフォンの固定用アームが比較的に早期に決定できたことが次年度使用額が生じた理由と考える。次年度使用額は翌年度の人工歯購入費用に合わせて使用する予定である。
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