2023 Fiscal Year Research-status Report
医科歯科連携による機能性消化管疾患とオーラルフレイルの実態調査と治療基盤の構築
Project/Area Number |
22K10317
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
竹田 努 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50750527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 光代 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (00301507)
浅岡 大介 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (30420847)
桑鶴 良平 順天堂大学, 医学部, 教授 (40225313)
永原 章仁 順天堂大学, 医学部, 教授 (00266040)
北條 麻理子 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (60372934)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 機能性消化管疾患 / オーラルフレイル / 腸内細菌 / シネMRI / プロバイオティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
消化管蠕動運動の評価としてシネMRIを用いた機能性ディスペプシア患者の胃蠕動運動の評価を検証し、第31回日本消化器病週間JDDW、DDW 2023、UEG Week 2023にて発表した。シネMRIを用いた胃蠕動運動の解析では、食後においては、食後愁訴症候群(PDS)群、心窩部痛症候群(EPS)群のいずれも健常群と比較して収縮頻度・蠕動波高・蠕動能gastric motility index(GMI)で有意に低下しており、胃蠕動を評価し得た。さらにPDS群では穹窿部の振幅で増大を認めており、食後の適応性弛緩を含めた評価が可能と考えられた。 機能性消化管疾患と腸内細菌との関連について、高齢者慢性便秘症患者に対しビフィズス菌BB536摂取介入のランダム化二重盲検並行群間比較試験を行い、論文が出版された(Am J Gastroenterol.2023 1;118:561-568.)。 機能性消化管疾患の実態調査としては慢性便秘症の症状とCT所見との関連について論文発表を行った(J Clin Med. 2023 1;12:341. doi: 10.3390/jcm12010341.)。CT所見における便量、ガス量、直径と便秘症状を比較したところ、右半結腸では、排便にかかる時間はガス量と有意な相関を認めた。左半結腸では、便量は排便困難、残便感、排便時間、および 便秘重症度と有意に相関した。 便硬度(ブリストルスケール)は、右半結腸のガス量と直径、および直腸のガス量と負の相関を認めた。 また便秘症状を含めた腹部症状と十二指腸の色調との関連を評価し、論文発表を行った(Diagnostics.2024 28;14:508. doi: 10.3390/diagnostics14050508.)。 オーラルフレイルの実態調査としては、オーラルフレイルの評価と消化器症状の調査を施行し、データを解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
消化管蠕動運動の評価としてシネMRIを用いて胃蠕動運動の評価を検証し学会にて発表した。また機能性消化管疾患の実態調査として慢性便秘症の症状とCT所見との関連について検討を行い論文にて発表することが出来た。 またオーラルフレイルの実態調査としては、外来患者においてオーラルフレイルの評価と消化器症状の調査を施行し解析を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
消化管蠕動運動の評価としては、シネMRIを用いた胃蠕動運動の評価について論文作成を予定している。機能性消化管疾患の実態調査としては、サルコペニア、フレイルに関連した便秘重症度のリスク因子の検討の発表を予定している。またオーラルフレイルの実態調査としては、オーラルフレイルの評価と消化器症状の調査結果を発表する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度では、腸内細菌分析が不要であったため研究費用が抑えられた。今後は実態調査の解析や発表など費用が発生する可能性があり、研究計画に合わせて適正に使用していく。
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