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2022 Fiscal Year Research-status Report

舌下免疫で誘導される制御性T細胞の組織間移動によるI型アレルギー抑制機序の解明

Research Project

Project/Area Number 22K10327
Research InstitutionOsaka Ohtani University

Principal Investigator

楠本 豊  大阪大谷大学, 薬学部, 准教授 (40252689)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 戸村 道夫  大阪大谷大学, 薬学部, 教授 (30314321)
安達 貴弘  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, ジョイントリサーチ部門准教授 (50222625)
片岡 宏介  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (50283792)
橋本 茉由子  大阪大谷大学, 薬学部, 助教 (60943628)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
KeywordsI型アレルギー反応 / 皮膚感作 / 長期生存型IgE産生細胞
Outline of Annual Research Achievements

アレルゲンの腹腔内投与、ならびに皮膚感作を用い、I型アレルギー反応を誘導したマウスで、長期生存型IgE産生細胞の体内分布の検出系の確立を行った。当初は、蛍光色素標識抗IgE抗体による染色で検出を試みた。Fcε受容体を持つ細胞群をgate out並びに酸処理で除外することを試みたが、十分に排除できないことから、特異抗体を用いた染色による長期生存型IgE産生細胞の検出は断念した。そこで、京都大学医学研究科皮膚科学教室、椛島賢治先生よりIgE reporter mouse (IgE/Venus)を分与頂き、IgE産生細胞の検出を再度試みた。
まず、確実にIgEを誘導できる感作方法、すなわちアレルゲン(卵白アルブミン:OVA)をアジュバント(アラム)と共に同マウスの腹腔内に投与することでマウス体内におけるIgE産生細胞の検出を試みた。1回投与では検出できなかったが週1回、3回投与で脾臓と骨髄にIgE産生細胞を検出した。
アジュバントと共にアレルゲンを腹腔内投与することは現実に即さず、あまりに人為的な実験系である事が指摘される。そこで、より実際に即した経皮感作を行った。
テープストリッピング法を用いて、アレルゲンとしてOVAを剃毛した腹部皮膚に塗布した。週3回、4週間塗布では、IgE産生細胞は検出できなかったが、15週間塗布し続けると脾臓、骨髄でIgE産生細胞を検出できた。さらに、これが長期生存型IgE産生細胞か否かを検討する為、週3回、15週連続投与の後9週間非投与期間を経て、検出したところ、骨髄、脾臓でIgE産生細胞が検出出来、既報の情報からこの細胞は長期生存型IgE産生細胞と判断している。検出細胞数が非常に少なく、条件検討が必要であるが、舌下粘膜で誘導される制御性T細胞のターゲットなる細胞の誘導系がほぼ確立できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初、骨髄においてIgE産生細胞を検出できたと考えていたが、その画分には、IgE産生のB細胞のみならず、他のクラスの抗体産生細胞やマスト細胞、好塩基球を含むことが判明し、再度検出系の確立をやり直すこととなった。フローサイトメトリーで解析するが、特異抗体染色だけでは目的の細胞の検出は困難と判断した。そこで、IgEレポーターマウス(IgE/Venusマウス)を入手し、IgE産生細胞の検出を再度試みた。マウスの導入や、このマウスを用いたIgE産生細胞検出の実験系の確立に時間がかかったため、初年度目的の生体内分布の検討はほぼできたが、組織間移動の結果は十分に得られていない。

Strategy for Future Research Activity

基本的には交付申請書に記載したとおり、研究を進めていく。現在にところ、抗原皮膚感作による骨髄における長期生存型IgEの誘導には15週間の期間を要する。交付申請書ではこの期間の後に、同マウスに舌下免疫療法を施し、その効果を検討することになる。この実験を地道に行うとともに、もう少し短い期間で舌下免疫療法の効果を検討できないか模索する。すなわち、交付申請書には記さなかったが、長期生存型IgE産生細胞の前駆細胞としてIgG1陽性B細胞の存在が指摘されている。IgE産生細胞の代わりに、この細胞をターゲットとできないかを検討してみるなどしながら研究を進める。

Causes of Carryover

申請時に予定しなかった物品を購入し、その分、消耗品費をできる限り節約しながら、また、所属大学支給の研究費も活用しながら研究を進めた結果、若干の金額が残った。申請書に記載がないIgE/Venusマウスを新たに導入し、今後の解析に使用する事になった。今後、本系統のマウスの維持費が必要となり、前年度より繰り越した助成金を活用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 特異的光ラベルによる舌下免疫細胞クラスター構成細胞の解析2022

    • Author(s)
      楠本 豊、片岡宏介
    • Organizer
      第64回 歯科基礎医学会学術大会
  • [Presentation] 舌下粘膜に存在する免疫細胞クラスターの構成細胞の解析2022

    • Author(s)
      田中優斗、熊谷僚斗、坂本響哉、橋本茉由子、楠本豊、戸村道夫
    • Organizer
      第72回 日本薬学会関西支部総会・大会
  • [Presentation] Detection of migration of IgE+ cells from draining Lymph node after skin sensitization.2022

    • Author(s)
      Mayuko Hashimoto, Yutaka Kusumoto, Takahiro Adachi, Michio Tomura
    • Organizer
      第51回 日本免疫学会学術集会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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