2022 Fiscal Year Research-status Report
中年期の口の虚弱の早期発見を目指した新戦略-口腔内残留の定量化によるリスク評価
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22K10329
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
中江 弘美 徳島文理大学, 保健福祉学部, 准教授 (00709511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 昌美 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (90243708)
西川 啓介 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (10202235)
十川 悠香 徳島文理大学, 保健福祉学部, 講師 (60804721)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | オーラルフレイル / 口腔機能低下症 / 口腔内残留 / 濁度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、軽微な口腔機能低下の自覚症状として中年期の人々に認識されている嚥下時口腔内残留を定量化する手法を確立し、オーラルフレイルのリスク評価方法としての妥当性、有用性を検証することである。今年度は、被検食品摂取後の口腔内残留を濁度による測定により、軽微な口腔機能低下が定量可能か予備実験を行った。また、被検食品の選択と摂取量、摂取方法の至適条件について検討した。 以前、我々が、嚥下補助食品の摂取が食品の口腔内残留量に及ぼす影響を報告した(吉岡昌美 他,口腔衛生会誌,2012)研究で、被検食品として用いたクッキーの粉砕物は口腔内で一定量残留する性質があり、残留量を洗口吐出液の濁度として数値化できることを確認している。今回、クッキーの他にあらたな種々の被検食品を検討した結果、咀嚼の影響が少ない“ボーロ”が被検食品として最適であるという結論に至った。予備実験として、細粒化したボーロの重量と濁度の関係(検量線)を求めた。ボーロの重量と濁度の関連性を分析した結果、正の相関が認められ、濁度計に表示される値は、懸濁液に含まれるボーロの重量とほぼ直線関係にあることが分かり、濁度によって口腔内残留量の相対量を計量できることが可能となった。 また、本学教員・学生を被検者とし、口腔内残留測定試験を行い、ボーロを用いた口腔内残留量の定量化・スコア化について至適条件を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた被検食品を用いた口腔内残留の定量化について予備実験を行い、被検食品の選択と摂取量、摂取方法の至適条件について検討し測定方法を確立した。また、次年度実施する口腔内残留測定及びその関連因子の調査内容についても検討し、本学の倫理審査委員会の承諾を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年は、口腔内残留で定量化される“口腔クリアランス力”の低下は、中年期に発現するオーラルフレイルを早期に検知する指標となるか、観察研究にて検証を行う予定である。具体的には、本学教職員、社会福祉法人の健康診断受診者を対象に、質問紙調査、口腔内診査、口腔機能測定を行い、口腔内残留と各調査・測定項目との関連性を統計学的に分析する。また、これらによって得た知見を学会において報告する予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)人件費・謝金については研究分担者と予備実験等行ったため、次年度の調査の際に使用することとなった。また、消耗品として計上した健口くんハンディ等については、今年度はこれまでの研究において使用しているものを活用した。しかし、今後の調査では限られた時間で複数人を対象に並行して測定を行うため、次年度購入を予定している。 (使用計画)健診会場での研究補助やデータの入力および調査資料の整理等の業務において、人件費を使用する予定である。 また、健診時に使用する消耗品の購入については、健診日程に合わせて購入する予定である。
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Research Products
(3 results)