2023 Fiscal Year Research-status Report
大規模レセプトデータによる基礎疾患を有する高齢者に対する歯科診療の安全性評価
Project/Area Number |
22K10336
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大野 幸子 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (20797237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石丸 美穂 筑波大学, 医学医療系, 助教 (30882980)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 歯科レセプトデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者の口腔機能低下は誤嚥性肺炎や低栄養を引き起こすことから、適切な歯科医療の供給が推進されている。そのような状況の中で、これまで国内外で歯科介入が全身状態改善に与える効果が研究されてきた。一方、嚥下障害や心血管疾患等の基礎疾患を有する高齢者における一般歯科診療の安全性については十分な議論がなされていない。後出血、術後感染、異物誤嚥をはじめ、歯科診療に伴う有害事象や偶発症は多くの小規模研究で報告されているものの、大規模な調査はほ とんど存在しない。歯科は個人診療が主であり大規模臨床研究が困難であることに加え、診療に起因する有害事象・偶発症は回避すべき対象であるため、調査時の過小報告も懸念される。本研究の目的は、大規模歯科レセプトデータベースを用いて、基礎疾患を有する高齢者に対する歯科診療の実態、歯科診療に関連する有害事象や偶発症の発生率、およびその関連因子を明らかにし、高齢者歯科診療の安全性を向上することである。 これまでに大規模レセプトデータベースを使用して、抗凝固薬使用者における抜歯後出血の検討、体重減少とその後の要介護の関連、腎機能不全患者における抜歯後感染について検討し、学会発表、論文公表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き高齢者の歯科診療の安全性および、歯科介入の健康への有効性について検討を行う。
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Causes of Carryover |
参加予定の学会の一部がオンライン開催となったため。
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Research Products
(2 results)