2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K10370
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Research Institution | Iryo Sosei University |
Principal Investigator |
飯倉 充美 医療創生大学, 国際看護学部, 准教授 (70845213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田所 潤子 (岡潤子) 学校法人文京学院 文京学院大学, 保健医療技術学部, 助教 (80782739)
菅原 大地 筑波大学, 人間系, 助教 (10826720)
川口 孝泰 医療創生大学, 国際看護学部, 教授 (40214613)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 女性消防吏員 / 職務継続 / キャリアデザイン / ワーク・エンゲイジメント / ワーク・ライフ・バランス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、女性消防吏員の位置づけや仕事と家庭の両立などの課題を明らかにし、職務継続支援の在り方を検討することである。今年度は茨城県内の女性消防吏員2名にご協力いただき、女性消防吏員の業務内容や妊娠・出産等のライフイベントの影響について聞き取り調査を実施した。また、文献レビューを通して、女性消防吏員のストレスと、女性がマイノリティとして業務に従事する中での経験や困難とその要因を明らかにした。 これらの結果、女性消防吏員は男性優位の組織構成の中業務に従事することで、女性特有の困りごと(ハラスメント的な発言、男性が使用することを前提とした各種器具や防護具のネガティブな影響)を経験していることがわかった。また、男性と比べ女性に特有のライフイベント(妊娠、出産)により、一時的にワーク・ライフ・バランスがとりづらくなり、職場を退職、あるいは部署の異動につながることが示唆された。聞き取り調査に協力していただいた署では、女性消防吏員に対する環境改善の取り組みや男性消防吏員への理解促進のための講習会などを積極的に行っていたが、そういった取り組みだけでは解消できない、女性の職務継続の困難感が抽出された。 文献レビューの対象となった文献はすべて海外で行われた研究であったため、今後は日本の女性消防吏員に対し、今年度の研究成果から明らかになった内容を含めた半構造化インタビューを実施し、その結果をもとに質問紙を作成していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた文献レビューは実施できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
聞き取り調査および文献レビューの結果をもとに、半構造化インタビューにもちいるインタビューガイドを作成する。そのガイドを用いて、20名の女性消防吏員を対象にインタビューを実施し、結果をもとに質問紙を作成する。その後女性消防吏員に対し質問紙調査を実施し、女性消防吏員の職務継続のために必要な支援を検討する。
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Causes of Carryover |
文献レビューの論文発表が今年度中に間に合わず、助成金の使用額に変更があった。次年度に発表を予定しており、その際の旅費、学会参加費として使用予定である。
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