2022 Fiscal Year Research-status Report
管理栄養士のための臨床倫理「栄養ケアの倫理」卒後教育プログラムの開発
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22K10445
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
五味 郁子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (80363852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 良子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (00817570)
福岡 梨紗 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (50895266)
藤谷 朝実 淑徳大学, 看護栄養学部, 教授 (00717837)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 管理栄養士 / 臨床倫理 / 栄養ケア(栄養管理) |
Outline of Annual Research Achievements |
管理栄養士が行う「栄養ケア」は、低栄養の入院患者や要介護高齢者から、終末期、ICU重症患者、小児患者、障害者へとニーズが広がってきている。患者個別の複雑な病態や栄養状態の栄養診断に基づいた栄養ケアが、患者にとって最善とはならないケースもありえる。管理栄養士には高度専門的な栄養知識に加え、臨床倫理の学習機会が必要とされる。本研究は、実際の栄養ケア事例において倫理的困難の実態を明らかにし、その事例をもとに教材事例ならびに教育プログラムを開発し、実施・評価することを目的としている。 R4年度までに、終末期、精神疾患患者、ICU重症患者、小児(終末期、先天性代謝異常、先天性疾患)、重症心身障害者の栄養ケア困難事例についてのインタビュー調査が行われた。インタビューで語られた各事例は、臨床倫理の四分割表を用いた質的分析が行われ倫理的ジレンマが明らかにされた。 一方、管理栄養士教育に臨床倫理の学習プログラムの導入を計画するにあたり、医師(医学)教育ならびに看護師(看護)教育における臨床倫理の教育状況を調査した。調査方法は、各大学・学部のカリキュラム・シラバス検索によって、授業概要を入手し、選択・必修科目の別、科目内全コマ・部分、講義・演習、学習目標(到達度)等を整理した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目に計画されていたインタビュー調査は、予定対象者についてすべて実施された。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、学習プログラムを立案する。臨床現場の管理栄養士を含むワーキンググループによって、1)管理栄養士のための臨床倫理の学習到達目標を検討する。2)教材事例を選定し、教材用に編集作業を行う。3)学習プログラムの事前・事後の評価方法を検討する。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査は、オンライン会議システムを用いて実施したため旅費経費が削減された。研究補助員を雇用しなかった。次年度は、ワーキンググループを年に数回、開催するため、メンバーへの会議謝金・教材事例作成謝金等の費用が要する見込みである。研究補助員を雇用して、研究活動の推進をはかる。
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