2023 Fiscal Year Research-status Report
Prediction of supply and demand of blood donors by mathematical model
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22K10556
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
秋田 智之 広島大学, 医系科学研究科(医), 講師 (80609925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 純子 広島大学, 医系科学研究科(医), 特任教授 (70155266)
杉山 文 広島大学, 医系科学研究科(医), 講師 (50778280)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 献血推進 / 血液製剤 / 需要と供給 / 一般化線形モデル / 年齢・時代・コホートモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
少子高齢化が進む我が国では、献血可能年齢人口(16-69歳)の減少による献血者数の減少および高齢者人口の増加に伴う血液製剤需要の増加が見込まれている。2020年からのコロナ禍は、行動制限による献血者数減少や献血者確保のための日赤の緊急アピール・献血への呼びかけによる献血者数増加など、献血者の献血行動にも影響を与えている。将来の血液製剤の供給不足を防ぎ計画的に献血者を確保していくためには、献血の需給予測が重要である。2022年度は供給、すなわち献血者数の動向について把握および将来推計を行ったので、2023年度は需要、すなわち血液製剤の需要予測とそのために必要な献血者数の算出を行った。 血液製剤を輸血用血液製剤(赤血球製剤、血漿製剤、血小板製剤)と血漿分画製剤(免疫グロブリン製剤、アルブミン製剤等)に分けて、それぞれ推計を行った。輸血用血液製剤については日本赤十字社「血液事業の現状」(2010~2020年)の各血液製剤(赤血球、血小板、血漿)の供給単位数、東京都福祉保健局「東京都輸血状況調査結果」(2010~2020年)の年齢別血液製剤使用状況を基に、年齢階級別人口1000人当たりの血液製剤使用数のトレンドを一般化線形モデルに当てはめ、外挿することにより2028年年までの血液製剤の需要を予測した。さらに「血液事業の現状」の献血者数・血液製剤供給本数の比を基に献血者数に換算した。一方、血漿分画製剤については厚労省の献血推進班が実施したNDB解析による免疫グロブリン製剤予測を基に、必要原料血漿量、(全血・血小板献血からの転用分を引いた)血漿献血者数を算出した。 その結果、血液製剤の供給に必要な献血者数は2025年457~490万人、2028年432~462万人となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度に予定の一部を入れ替えたが、2023年度終了時点では、当初の計画していた内容は終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、これまで行った献血の需給予測の結果をもとに、献血不足分の考察や献血推進対策毎のシミュレーションなどを行う。
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Causes of Carryover |
現地参加予定の学会がオンラインとなったため。来年度の学会参加旅費、webページなど研究成果の公表のための費用として使用予定。
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